【これからの見通し】ドル円は156円を目前に足踏み状態、きょうは米ミシガン大指数
【これからの見通し】ドル円は156円を目前に足踏み状態、きょうは米ミシガン大指数
ドル円は156円を目前に上昇の動きが一服している。先週末の米雇用統計の弱含みでドル売りの反応がみられたが、週末にかけてはドル買いが優勢となった。今週に入ってからは米金融当局者のタカ派発言などでドル買いの流れが続いた。ただ、昨日の米新規失業保険申請件数の増加にはドル売りで敏感に反応する場面もみられている。
ドル円にとっては日銀の利上げ姿勢になかなか確信が持てないことが、円安圧力ともなっているようだ。ただ、インフレ状況は次第に利上げに向けた環境を整えてきており、植田日銀総裁の決断が待たれるところだ。
先週は2回の覆面介入観測が濃厚だった。160円台乗せから151円台に至る乱高下を演出する立役者となっていた。足元の156円付近は、そのレンジの半値水準にあたる。今週は決定打となる材料に欠けるなかでドル相場に対する見方が揺れており、流れに自信が持てない状況。半値水準といった分かりやすいテクニカルポイントが案外と意識されているようだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、カナダ雇用統計(4月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(5月)などが注目される。ドル相場にとってはミシガン大指数がほぼ唯一の経済統計発表だ。市場コンセンサス予想は、76.2と前回の77.2からの低下が見込まれている。また、1年期待インフレは3.2%、5-10年期待インフレは3.0%と前回と同水準の予想となっている。
発言イベント関連では、チポローネECB理事、エルダーソンECB理事、ECB議事録(4月11日開催分)、ピル英中銀チーフエコノミスト、ディングラ英中銀委員、ボウマンFRB理事、ローガン・ダラス連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、グールズビー・シカゴ連銀総裁、バーFRB副議長など多彩だ。昨日の英MPCの後で英中銀当局者の発言が注目される。また、本日発表された英GDPが予想を上回ったが、その内容についても言及がありそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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