アジア株 上海株は続落、中国市場は今週も「惨めな」1週間か JPモルガン今年の中国不動産販売10%減と予想
アジア株 上海株は続落、中国市場は今週も「惨めな」1週間か JPモルガン今年の中国不動産販売10%減と予想
東京時間11:12現在
香港ハンセン指数 15131.42(-177.27 -1.16%)
中国上海総合指数 2808.59(-20.21 -0.85%)
台湾加権指数 17823.12(+141.60 +0.80%)
韓国総合株価指数 2469.01(-3.73 -0.15%)
豪ASX200指数 7469.50(+48.26 +0.65%)
アジア株はまちまち。豪州、台湾は上昇。前週末の米株高を好感して買い優勢で始まった。
上海株は続落スタート、中国株安を受け香港株はマイナス圏に転じている。今週も中国売りが続く展開か。仮に中国株が上昇したとしても、それは政府系ファンドの介入を期待した買いだろう。
不動産投資と新築住宅価格が12月にさらに悪化したこと、デフレ問題、若者の高い失業率、少子高齢化加速懸念、米国との関係悪化など問題は山積みだ。米大統領選でトランプ氏が大統領に返り咲いた場合、米中対立激化の可能性も。中国の昨年の経済成長率は5.2%と政府目標5%前後を上回ったと発表したが、マーケットはその数字を信用していない。実際の成長率は1.5%程度だとの報道も伝わっている。
中国首相が今年も大規模支援策はないと明言したことを受け、投資家は中国市場から逃げ出している。中国当局が機関投資家に株を売却しないよう指示したり、日本株ETFへの投機を控えるよう警告。さらには中国最大の証券会社が全ての投資家に対して空売りを禁止するなど、資金流出を食い止めようと必死になっている。ただ、そんなことをしても意味はない。中国株の持ち直しに必要なのは資金流出を食い止めるための規制ではなく市場が驚くような大規模景気支援策のみだ。先週、政府系ファンドが介入したことで中国株は上昇する場面もあったが、翌日には結局下落した。
中国人民銀行は22日、事実上の政策金利である最優遇貸出金利(ローンプライムレート)1年物、5年物ともに据え置いた。仮に引き下げたとことで焼け石に水。株価への影響はなかっただろう。ただ金利を据え置いたことに投資家はさらに失望。今週も中国市場は「惨め」な1週間になるか。
香港株は下げ幅を拡大し、22年11月以来の安値をつけている。新世界発展や華潤置地、龍湖集団、恒隆地産、中国海外発展など不動産株が大幅下落している。米JPモルガンは今年の中国の不動産販売、着工件数、竣工件数それぞれ前年比で10%減少すると予想している。
医療品や消費者サービス、自動車、エネルギー関連も総じて下落。一方、レノボやネットイース、アリババ、JDドットコム、シャオミなどハイテク関連は上昇している。
上海株は続落。医療品や消費者サービス、素材、資本財などが下落している。珠海華発実業や武漢東湖高新集団、江蘇鳳凰置業投資、上海万業、北京市大龍偉業房地産開発など不動産株は総じて下落。
執筆者 : MINKABU PRESS
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