為替相場まとめ11月20日から11月24日の週
20日からの週は、ドル売りが一服した。週明けは前週からのドル売りの流れが継続して取引を開始した。ドル円は147円台前半まで一時下落した。しかし、週後半の米感謝祭祝日に向けて次第にポジション調整の動きが入った。金曜日もブラックフライデーのため債券市場などが短縮取引となり、ロングウィークエンド状態となった。ドル円は149円台での取引に落ち着いた。ユーロドルは週前半に1.09台後半まで一段高となったが、その後は1.08台半ばまで反落。週後半には1.09を挟む水準に落ち着いた。ユーロ円は163円台前半から161円台前半まで下げたあとはレンジ内で下げ渋り。FOMC議事録は直近の米雇用統計や米消費者物価指数の発表前のもので、タカ派トーンが前面に打ち出されていた。ECB理事会議事録では政策金利据え置きの正当性が説明されたが、追加利上げの門戸は開かれているとした。また、利下げの議論は時期尚早とした。日銀関連のニュースは乏しいが、市場では来年の春闘の動向を踏まえてマイナス金利を解除するとの思惑が醸成されつつあるようだ。ただ、特段の円買いの動きはみらなかった。
(20日)
東京市場は、ドル売りが優勢。ドル円は先週末に149.20付近まで下落したあと、149円台後半で引けた。週明けは149.70付近で取引を開始。ゴトウビ関連のドル買いもあり上値を試したが150円を付けきれず反落。朝の水準を割り込み149.40-50割れから下げが加速、148.70近辺まで大きく下げた。日経平均が500円安となるなどリスク回避の円買いもあり、クロス円も軟調。ユーロ円は163.56近辺を高値に162.52近辺まで1円超の下落。ユーロドルは朝の1.09割れから1.0936近辺まで上昇。ポンドドルは1.2440台から1.2496近辺まで上昇とドルは全面安。ドル人民元で先週末終値の7.21元台半ばから7.19台までドル安・元高で始まり、いったん7.2068元前後に下げ渋りも、その後7.1709近辺と8月以来の安値水準となった。
ロンドン市場は、ドル円が148円台前半へ一段と下落している。クロス円の下げを伴っており、円高の動きが優勢。また、米債利回りの上昇一服とともにドル安圧力もみられている。ドル円はロンドン時間に入ると149円台を再び割り込んで148.20近辺まで安値を広げている。米債利回りの上昇局面でもドル円は軟調だった。クロス円も全面安。ユーロ円は162円台後半から前半へ、ポンド円は186円付近から184円台後半へ、豪ドル円は97円台後半から前半へと下げている。円高の動きは先週後半から続いており、調整的な圧力が働き続けている。序盤の米債利回り上昇が一服すると、ドル売りの動きが加わった。ユーロドルは1.0940近辺、ポンドドルは1.2510近辺、豪ドル/ドルは0.6563近辺に本日の高値を更新した。ただ、クロス円の下落圧力もあって、ドル安の動きは限定的だった。週明けは注目指標発表に欠けており、先週後半の流れを引き継ぐ格好となっている。
NY市場では、先週末から引き続きドル売りが優勢。ドル円は148円台前半まで下落した。先週の米インフレ指標や小売売上高といった重要イベントを通過したが、市場はFRBの利上げサイクルはすでに終了との見方を固めつつある。同時に来年の利下げ期待も台頭させており、第2四半期以降の利下げ開始を見込んでいる状況。短期金融市場では来年3月の利下げも織り込む動きが出ているが、確率はまだ30%程度。そのような中で、7月以降のドル高に巻き戻しが続いており、ドル円も戻り売りに押されている格好。今週は感謝祭ウィークで、週後半にかけて市場参加者も少なくなることが予想される中、ポジション調整が出ているものと思われる。ユーロドルは買い戻しが続き、1.09台半ばまで上昇。ポンドドルも買い戻しが続き、1.25台を回復。ユーロドルについては見方が分かれており、今回のリバウンド相場は短期で終わるとの見方の一方、本格的な上げ相場に発展するとの見方も。スナク英首相は、インフレを年内に半減させる目標を達成したため、減税に着手することが可能だと表明した。週内にハント財務相が発表する経済計画に減税が盛り込まれることを示唆している。
(21日)
東京市場では、先週末からのドル安・円高の流れが継続。ドル円は148.40付近で取引を開始、揉み合いを経て、前日安値、148.00レベルなどを割り込むと売りが強まった。午後には147.25近辺まで安値を広げ、朝から1円超の下落となった。その後は買い戻しがでて147.70台へと反発。目立った新規材料が見られず先週の米物価統計を受けたドル売りや、ドル円の買いポジション解消のためのドル売り円買いが主体と見られる。ユーロ円は162.40台から161.46近辺まで下落したあと、161.90付近に下げ渋り。ユーロドルは1.0940前後から1.0965近辺まで上昇。ドル安傾向が支えとなったが、値幅は落ち着いている。豪中銀会合の議事要旨では追加利上げの可能性を示し、少しタカ派な内容となったが、影響は限定的。豪ドル円は97円台を割り込んで96.94近辺まで下落した。豪ドル/ドルは0.6580台まで買われた後は調整に押されている。
ロンドン市場は、引き続きドルが軟調。そのなかで、円高圧力も根強い。ドル円は147.15近辺まで安値を広げ、9月14日以来の安値水準となった。クロス円も下押しされ、ユーロ円は161.25近辺、ポンド円は184.50割れ水準まで一時下落。その後は米債利回り低下一服もあって売買が交錯している。また、ポンド買い・ユーロ売りの動きも顕著。ポンド買いの材料としては、英財政赤字が想定ほど膨らまず、減税の余地があるとの見方があったことや、英議会証言でベイリー英中銀総裁やラムスデン英中銀副総裁などの発言があった。両氏とも金利据え置きをかなりの長期間にわたり必要との認識を示している。最新のインフレ低下を歓迎も、賃金や中東地政学リスクによる根強いインフレ圧力にも警戒感を示した。ポンドドルは一時1.2554近辺まで高値を伸ばし、ドル売り圧力の一端を担っていた。一方、ユーロドルは東京午後につけた1.0965近辺を高値に、ロンドン時間には買い一服。一時1.0940近辺まで反落している。シムカス・リトアニア中銀総裁は、インフレ圧力の根強さを指摘しつつも、12月の追加利上げについて言及する理由はない、と明言した。
NY市場では、ドル円に買い戻しが膨らんだ。東京時間には一時147円台前半まで下落する場面も見られていたが、NY時間に入って148円台に戻し、1日を通して下に往って来いの展開が見られた。特段ドルの買い戻しを誘発する材料は見当たらないが、この日のFOMC議事録が、予想通りではあったものの、市場の見方よりはタカ派な内容であったことがドル買い戻しを誘発したもよう。ただ、事前の予想通りではあった。ドルは議事録発表前から買い戻しが強まっていた。FOMC議事録だが、全員が金利について慎重に進めることで合意した一方、金利は当面制限的と判断していたことが明らかとなった。インフレの進展が不十分な場合は、追加引き締めを検討するとも述べている。予想通りに追加利上げの可能性を残すタカ派な内容ではあった。ユーロドルは1.09台半ばから1.09台割れへと下落、上昇一服となった。ラガルドECB総裁の講演が伝わっていたが、「ECBは時期尚早に結論を急ぐべきではない」との認識を示していた。「目標未達のリスクが高まれば行動できる」とも述べていた。追加利上げに可能性を残す内容ではあったが、市場はECBの利上げサイクルはすでに終了との見方を固めている。ポンドドルは1.25台半ばまで上昇したあとも、1.25台を維持。
(22日)
東京市場では、午後に入ってドル円が上昇。ドル円は148.30台で取引を開始。いったん148.02近辺まで売られたが、大台は維持した。揉み合いを経て午後にはドル高・円安の流れとなり、148.80付近へと上昇。朝方4.38%台を付けていた米10年債利回りは4.42%近くまで上昇したこともドル円の支えとなっている。明日は米国と日本が休場。明後日の米国は一応市場が開いているものの、例年参加者が極端に少ない。昨日のドル安局面で売りに回った投資家からのポジション調整が入ったもよう。ユーロ円も161円台後半から162円台を回復、162.31近辺に高値を伸ばした。ポンド円は185円台後半推移から186.38近辺まで上昇した。ユーロドルは1.09台前半での揉み合いに終始した。
ロンドン市場は、ドル買いが先行したが、次第に一服している。ドル円は米債利回り上昇とともに149.35近辺まで買われたが、その後は米債利回りの低下とともに反落、148円台後半に押し戻されている。ユーロドルは1.0883近辺まで下落したあと、1.09付近での揉み合いに落ち着いた。ポンドドルも1.2507近辺まで下押しされた後は1.2530付近での揉み合いに。豪ドル/ドルも売りが先行し、0.6528近辺まで一時下落した。しかし、ブロック豪中銀総裁が、内需主導のインフレが課題だと指摘、インフレ圧力継続の場合は、より大幅な引き締めが正しい政策対応だと発言。豪ドル買いの反応が広がって0.6560台へと買い戻された。ドル指数は反発の動きをみせたが上値も重い。200日移動平均付近へと押し戻されている。11月に入ってからのドル安の流れには目立った変化はみられていない。NY市場での一連の米経済指標待ちとなっている。
NY市場では、再びドルが買われた。ドル円は一時149.75円近辺まで上昇し、再び150円台回復をうかがう展開を見せている。米新規失業保険申請件数が労働市場の底堅さを示したことや、ミシガン大消費者信頼感指数の確報値が上方修正されたことをきっかけにドル買いが強まり、米国債利回り上昇と伴にドル円も買い戻しを強めた。米感謝祭に向けたロングポジションの調整も一巡し、下値では本邦の輸入企業の買いも観測。今月初めの米雇用統計から先週のインフレ指標までを受けた米国債利回りの下げも一服している。ユーロドルは1.08台に値を落とした。ポンドドルも戻り売りに押され、一時1.24台半ばに下落。本日はハント英財務相が秋季予算案を公表し、予想通りに減税策を打ち出してきた。一方、成長見通しは下方修正している。スナク政権は来年見込まれる総選挙を前に景気浮揚を図ろうと目論んでいるようだ。
(23日)
東京市場は勤労感謝の日のため休場。
ロンドン市場は、ドル売りが先行したあと揉み合いとなっている。東京市場が勤労感謝の日で休場となるなか、アジア市場ではドル売りが優勢だった。前日のNY市場で買われたドル相場に調整が入る格好。NY市場が感謝祭のため米債券市場が休場となっており、金利面からの手掛かりに欠ける状況。調整主導の展開がみられた。ドル円は149.60付近からロンドン朝方には148.90付近へと下押しされた。しかし、ロンドン時間に入ると買戻しの動きが入り、149.30付近まで下げ渋り、その後は揉み合いとなっている。ユーロとポンドにとってはこの日発表のPMI速報値が材料を提供した。まず、仏PMIが弱含むとユーロ売りの反応。続いて独PMIが強含むとユーロ買いの反応がみられた。ユーロ圏全体の数字も強かったが、ユーロ相場は売買が交錯して揉み合っている。ユーロドルは1.09台割れから1.0930付近で振幅した。その後発表された英PMIは非製造業と総合指数がいずれも7月以来の50超と回復の動きが著しかった。これを受けてポンド買いが強まった。ポンドドルは1.25手前水準から1.2560台へと急伸。対円や対ユーロでもポンド買いが優勢となっている。ロンドン市場では売買が交錯しているものの、アジア時間からのドル安の流れを覆すほどの動きにはなっていない。NY市場休場を控えて、次第に動意薄となってきている。
NY市場は感謝祭のため休場。
(24日)
東京市場は、円買いが優勢。ドル円は午前に前日高値を小幅に上回る149.71近辺まで強含んだが、その後は伸びを欠き、前日終値を挟んだ揉み合いとなった。午後に入ると次第に売りが優勢となり、149.20付近まで下落した。クロス円も上値が重い。ユーロ円は162.73近辺、ポンド円は187.14近辺まで安値を広げている。ユーロドルは1.09を挟んだ揉み合い。1.0895から1.0912までのレンジにとどまっている。
ロンドン市場は、ややドル売りの動き。ポンドドルが堅調に推移しており、1.25台前半から後半へと上昇している。ただ、全般的には感謝祭ウィークの真っ只中とあって動意薄だ。ユーロドルはポンドドルとともに買われたが、足元では続かず。前日終値1.0905レベルを挟んだ振幅にとどまっている。ドル円は東京市場での下げを戻している。149円台前半から後半で下に往って来い。米債取引が再開しており、米10年債利回りは4.44%付近から4.48%付近に上昇も目立ったドル買いにはつながっていない。本日NY市場ではブラックフライデーの短縮取引となる。第3四半期独GDP確報値は前期比マイナス0.1%と速報値から変化はみられず。11月独Ifo景況感指数は87.3と前回から改善も市場予想には届かなかった。
NY市場は比較的落ち着いた動き。ロンドン市場で買いが出たユーロドルにポジション調整の売りが入り、米サービス業PMIの好結果を受けたドル買いもあって1.0890割れを付けたが、東京朝の安値に届かず1.09台を回復するなど、限定的な動きにとどまった。ドル円は149円台半ばを挟んでの推移。感謝祭明けで米国市場は一応再開しているものの、昨日から連休を取っている参加者が多く、取引が全般に閑散とした中で、一方向の動きにならず、様子見ムードの強い展開となった。
執筆者 : MINKABU PRESS
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