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為替相場まとめ11月13日から11月17日の週

為替 

 13日からの週は、ドル売りが優勢。火曜日に発表された10月米消費者物価指数の伸びが予想以上に鈍化したことがドル売りを誘った。その後発表された米小売売上高は強含み、ドル買い反応。さらに米新規失業保険申請件数は増加して、ドル売り反応。各局面ごとにドル相場が振幅をみせたが、全般的にはドル安水準からは離れていない。ユーロドルは1.0付近から1.09手前水準まで上昇。ポンドドルは1.22台から一時1.25付近まで上昇した。ただ、英消費者物価指数の伸び鈍化や英小売売上高の低迷などもあり、ポンドの上昇力はユーロドルほどではなかった。対ユーロでのポンド売り取引も活発だった。ドル円もドル売りに押されて151円台後半から150円ちょうど付近まで一時下落したが、その後はクロス円の上昇とともに151円台に戻すなど円売りの動きが交錯した。根強い緩和継続姿勢を示す日銀の存在が円安圧力となっている。しかし、週末には米債利回りの低下とともにドル売り圧力が再燃。ドル円は149円台に突入と下げ足を速めた。英国の一連の弱い経済統計や、短期金融市場でのECB早期利下げ開始観測などでクロス円にも売り圧力がかかり、短期的な円売りポジションを解消する動きが入った。ドル円が下方向に動いたことで、週末にはドル全面安の様相を呈した。

(13日)
 東京市場で、ドル円は年初来高値を更新。先週末にパウエルFRB議長がややタカ派な発言をしたことで、ドル円は151.60近辺まで上昇した。週明けは少し調整が入り、朝方には151.37近辺まで小反落。しかし、ドル高・円安の流れが継続するなかで、先週末高値を上回り、10月31日高値151.72レベルも上回る動き。値動きはゆっくりとしたものだが、151.79近辺まで買われた。昨年秋の151.95レベルが視野に入る。 介入警戒感があり、上値トライに慎重も、地合いが強く下がらない。米10年債利回りが朝の4.64%前後から昼過ぎに4.6657%まで上昇する中でドル高も見られた。もっともユーロドルの値幅が1.0681-1.0691の10ポイントにとどまるなど、ドル円以外のドルベースでの動きは限定的。ユーロ円は節目の162円を超えて162.20付近まで上昇。円安の面も強かったようだ。

 ロンドン市場は、ややドル売りの動きが入っている。明日の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて調整が入りやすいなか、米10年債利回りが小幅低下したことに反応している。ユーロドルは1.06台後半で揉み合うなかで、一時1.07台乗せ水準まで買われた。ポンドドルも1.22台前半でじり高の動きを示す中で、一時1.2250台まで買われる場面があった。クロス円の上昇圧力もみられ、ユーロ円は162円台前半、ポンド円は185円台後半で底堅く推移している。ドル円は東京市場からの買いの流れを受けて、一時151.86近辺まで上昇、年初来高値を更新した。昨年10月21日の151.95レベル以来の高値水準。この時は政府・日銀が大規模介入を実施していたが、きょうは静かな値動きが続いている。鈴木財務相は型どおりの円安けん制コメントを発したが、反応は限定的だった。この日は目立った経済指標発表予定はなく、欧州株が堅調に推移し米債利回りがやや低下するなかで、為替市場は小動きにとどまっている。

 NY市場では、ドル円に突然売りが強まった。151.92近辺の高値をつけた直後に一時151.20円近辺まで短時間に急落する場面が見られた。市場の一部では介入の憶測も流れていたが、オプション関連取引など市場の自発的な動きとの見方も出ており、151.60円付近まで戻す展開となった。介入については真偽のほどは不明。先週のパウエルFRB議長の討論会で市場には若干タカ派的なトーンが広がったものの、米10年債利回りを5%に押し上げるには至らなかった。米株式市場が上昇するなど市場の雰囲気も改善され、リスク選好の円安がドル円の下値を引き続きサポートしているようだ。ユーロドルはNY時間に入って買い戻しも見られ、1.07ちょうど付近まで回復。デギンドスECB副総裁のコメントが伝わっていたが、一時的にインフレ加速の恐れがあると警戒感を示した。ただ一方で、全体的な流れは減速方向だとも述べている。ポンドドルも買い戻しが続き、1.22台後半まで戻している。焦点は今週発表の英消費者物価指数(CPI)と英雇用指標に移る。サービス業のインフレが英中銀の予想を大幅に下回ることから、データは英中銀による利上げ停止の継続を支持すると見られているようだ。

(14日)
 東京市場は、全般に小動き。ドル円は朝から16銭(151.62から151.78)の狭いレンジでの取引に終始した。昨日の海外市場で年初来高値を超えて昨年秋以来になる151.90台まで上昇したが、オプション取引に絡んだ大口の売りに151.21付近まで急落。その後ドル買いが入って戻してきたものの前日の高値及び昨年秋の高値をトライするだけの勢いに欠けた。主要通貨は軒並みの小動きでユーロドルは1.07付近で9ポイントレンジと、ほぼ膠着した。ユーロ円は162円台前半で17銭レンジとこちらも小動き。本日22時半の米消費者物価指数を前に、昨日の高値超えには慎重も、地合いはドル高円安が継続で、上下ともに動きにくい状況。対オセアニア通貨で小幅ながらドル高が見られ、豪ドル/ドルは朝の0.6384近辺から0.6363近辺、NZドル/ドルは0.5886近辺から0.5865近辺へ下げている。米債利回りは低下傾向となったが、ドルは比較的しっかり。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。米消費者物価指数の発表をNY序盤に控えて、米債利回りが低下していることに反応。ポンドドルにとっては、英雇用統計で賃金の伸び率が予想を上回ったことが買いを誘う面もあった。1.22台後半から一時1.2308近辺まで買われた。ユーロドルにとっては、11月独ZEW景況感指数が予想を上回り、7カ月ぶりのプラス圏に浮上したことが買いにつながった。1.07ちょうどを挟む揉み合いを上放れると、一時1.0730付近まで買われた。そのなかで、ドル円は前日NY市場での乱高下のあとは151円台後半で静かな取引が続いている。クロス円は堅調。ユーロ円は162円台前半から後半へ、ポンド円は186円台前半から後半へと水準を上げている。ただ、ロンドン昼に向けて、ドル安や円安の勢いは一服してきている。日本時間午後10時半の米消費者物価待ちになっている。前年比+3.3%と前回の+3.7%から伸びが鈍化する予想となっている。

 NY市場では、米消費者物価指数(CPI)を受けてドル売りが強まった。前年比が+3.2%と市場予想+3.3%を下回ったことに鋭く反応した。前月比が横ばいと予想を下回ったほか、コア指数も0.2%上昇と予想を下回っていた。ガソリン価格が全体を押し下げた。注目を浴びている住宅を除いたコアサービスインフレ、いわゆるスーパーコアも計算値で前月比0.2%と前回の0.6%から大きく低下。パウエルFRB議長は追加利上げの可能性を温存しているものの、今回の米CPIは市場に広がっている利上げ終了観測を正当化する内容となった。ドル円は発表前の151.70付近から150円台前半まで急落。ユーロドルは1.08台後半へと上伸、100日線と200日線を一気に回復し、リバウンド相場に加速のサインが出ている。ポンドドルも1.25台まで一気に上昇、200日線を一気に回復し、リバウンド相場に加速のサインが出ている。

(15日)
 東京市場は、リスク選好の円売りの動き。ドル円は前日NY市場でドル売りが強まったが、東京市場では買い戻しの動きとなっている。午前中に150.79近辺まで上昇。ゴトウビということで仲値がらみの実需買いが入ったと見られた。その後150円50銭前後へ一時調整が入ったものの、下値はしっかり。日経平均が800円を超える上昇となるなど、株高の動きが優勢。ハンセン指数は日経を超える3%超の上昇となっており、リスク選好の円売りが広がった。ユーロ円は163.92近辺まで上昇。豪ドル円は97.99近辺まで上昇と、クロス円も軒並み買われた。昨日のCPI米後のドル売りで急騰したユーロドルは、円相場主導の展開の中、東京市場では様子見ムードが広がり、1.0866-1.0884の18ポイントレンジ。ポンドドルはポイントの1.2500を付けたものの、大台を超えての上昇には慎重。

 ロンドン市場は、ドル売りが一服。英インフレ指標の伸びが予想以上に鈍化したことがポンドドルの売りを誘い、ややドルが買い戻されている。ユーロドルも連れ安となるなかで伊消費者物価確報値が下方改定され、ユーロにも売り圧力がみられた。また、EUは今年の成長率予測を従来の0.8%から0.6%へと引き下げた。高いインフレ率、金利、外需の低迷が予想以上に成長率に大きな打撃を与えたとしている。ユーロドルは1.0880台から1.0840台まで軟化した。ポンドドルは1.25付近が重くなると1.2450台まで軟化。欧州株は前日の米消費者物価に続いて英欧でのインフレ鈍化を好感して堅調に推移している。ただ、クロス円は調整的な売りに押されており、ユーロ円は164円手前水準から163円台割れ目前まで一時下落。ポンド円は188.20台から187.30台へと下落している。ドル円は米債利回りの下げ渋りとともに、前日NY市場での下げが一服しているが、150.80付近で上値を抑えられると、ロンドン時間には150.30近辺まで再び下げている。

 NY市場では、ドルの買い戻しが強まった。この日は米小売売上高と生産者物価指数(PPI)が発表になったが、双方まちまちの内容となり、ドル円は激しく上下動した。150円割れ目前まで下落も、その後は151円台を回復している。米PPIは前日の米消費者物価指数(CPI)に続き、ガソリン価格低下を反映して予想以上に低下していた。インフレ鈍化を示唆する内容。一時ドル売り反応がみられた。一方、米小売売上高が予想ほど落ち込まなかった。米国債利回りが上昇し、ドル売り一巡後にドル買いを誘った。短期金融市場では、利上げ終了への期待感は変えていないが、前日の米CPIで高まった来年の利下げ期待は後退した。ユーロドルは1.08台で上下動。1.0880台まで買われたあと、1.0830台まで下落する場面があった。下押す動きまでは見られず、リバウンド相場の流れはしっかりと堅持。ポンドドルは戻り売りが優勢となり、1.24ちょうど付近まで下落する場面があった。ユーロと比較すると上値が重かった。この日発表の英CPIが予想を下回ったこともポンドを圧迫していた。 

(16日)
 東京市場は、小動き。ドル円は前日の上昇が一服し、午前には151.12近辺に押し戻された。しかし、下押しは浅く、午後には151.30前後に戻しての揉み合いとなった。米10年債利回りは、前日に4.55%まで上昇したが、この日は4.50%割れへと低下、ドル円の重石となっていた。クロス円は軟化、日経平均やアジア株の下落を背景に、リスク警戒の動きで円が買われた。ユーロ円は一時163.84近辺まで下落。ユーロドルは、ユーロ円の下げとともに一時1.0830近辺に弱含んだが、値動きは小幅。10月の中国新築住宅販売価格が前回値を下回ったことから、中国と経済的な結び付きの強いオセアニア通貨が売られた。豪ドル円は97.76付近まで、NZドル円は90.31付近まで下落、午後はこの日の安値圏で推移した。

 ロンドン市場は、ドル売りが先行したあと一服。前日のNY市場では米小売売上高が予想を上回ったことなどを受けてドル買いが広がった。今日の東京市場でも小幅ながらドル買い優勢となっていた。しかし、ロンドン時間に入ると米債利回りの低下とともに、ドル買いも一服。ドル円は151.43近辺に高値を伸ばしたあとは、151.15近辺まで反落。米10年債利回りは4.52%台から4.48%台まで低下した。ユーロドルは1.0830-40レベルでの揉み合いを上放れると1.0860付近に高値を伸ばしており、東京午前のドル買い・ユーロ売りの動きを消した。ポンドドルはやや上値が重く、1.2377近辺まで一段安となったあと1.24台をかろうじて回復している。ただ、東京市場での下げを戻すには至っていない。ユーロ買い・ポンド売りのフローも入っていた。足元では米債利回り低下の一服とともに、ドル売りも一服。ポンドも対ユーロで買い戻されるなど方向感に欠けている。

 NY市場で、ドル円は一時150円台前半まで下落。NY市場前半はドル売りが優勢となり、ドル円は150.20台まで下落した。この日発表の米新規失業保険申請件数が予想を上回り米労働市場の軟化を示した。米輸入物価も予想以上の低下となった。米国債利回りが低下し、原油相場も一時72ドル台前半まで急落する中で、ドル円は本日150.45円付近に来ている21日線を割り込む場面が見られた。ドルは後半に買い戻されたが、それ以上に円高がドル円を圧迫していた面もあったようだ。実際、ユーロ円やポンド円などクロス円の下げはきつかった。好調を続けていた米株式市場が上げを一服させたことも円を買い易くしたようだ。世界最大の小売企業のウォルマートのCEOが「今後数カ月で米国のデフレが顕在化する可能性がある」と警告したことなども市場のリスク心理を冷え込ませていた。ユーロドルは一時1.0895近辺まで上昇、その後は1.0850付近に反落した。ポンドドルは前日の下げが一服して、一時1.24台半ばまで買われた。その後は1.24台前半に落ち着いた。
 
(17日)
 東京市場は、小動き。昨日米新規失業保険申請件数が予想を超える増加を示したことでドル売りが進み150.20台を付けたドル円は、150.70台に買い戻されて東京朝を迎えた。朝方4.45%台に上昇した米10年債利回りが昼にかけて4.42%台を付ける中で150.42近辺まで売りが出た。午後に入って米債利回りが再び上昇し、4.455%と朝の水準を超えて上昇する中で150.60台を回復する動きとなった。ユーロドルは朝からわずか9ポイントのレンジと膠着。1.0850を挟んでの推移。1.09手前には売り、1.08台前半では買いが出る流れ。ユーロ円は対ドルでユーロが膠着している分、ドル円の動きに準拠。163.20台まで下げた後、163.50台を回復した。

  ロンドン市場は、ドル円が149円台前半に下落している。ロンドン朝方には英小売売上高が予想外の弱い数字となりポンドが下落。また、ユーロも売りが先行。ビルロワデガロー仏中銀総裁が、インフレ鈍化を受けて利上げ停止が正当化されると発言。短期金融市場ではさらに来年の早期利下げ開始観測、1%ポイント利下げなどを織り込んでいる。しかし、米債利回りが小幅に上昇したあと、低下の動きに転じると全般的にドル売り圧力が広がった。ポンドドルは1.23台後半に下げたあと1.24台前半へ、ユーロドルは1.08台前半に下落したあと1.08台後半へと振幅。値動きが目立ったのがドル円相場だ。150.50付近での揉み合いを下放れると、150円台割れから149円台後半へと下落。さらに149.20付近へと下押しされた。ユーロ円は163円台半ばから162円台前半へ、ポンド円は187円付近から185円台前半まで下落。円が全面高に。米国とともに英国や欧州でも利上げ停止観測が広がるなかで、次第に早期利下げを織り込む動きに。日米や日欧などの金利差を背景にこれまで保持してきた円売りポジションの一部に、週末調整が入った格好。

 NY市場はドル売りが優勢となり、ドル円は節目の150円を割り込んだ。ストップを巻き込んで一時149円台前半まで下落。150円の水準には買い圧力も観測されていたが、比較的あっさりと割り込んだ印象だ。21日線も下放れており、下値警戒感を高める展開が見られている。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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