バーブが41%急落 臨床試験中に2人の患者に有害事象が発生=米国株個別
(NY時間11:04)
バーブ<VERV> 9.18(-6.52 -41.51%)
ゲノム編集のバーブ・セラピューティクス<VERV>が41%急落。ゲノム編集療法の臨床試験中に2人の患者に心臓関連の重篤な有害事象が発生したと発表した。ハート-1試験では、危険なほど高いコレステロール値を示す遺伝性疾患HeFH患者を対象に「Verve-101」が処方された。
同社は声明の中で、1人の患者が虚血性心疾患により治療後約5週間で致命的な心停止を引き起こしたが、治験責任医師と独立データ安全性モニタリング委員会(DSMB)により治療とは関係ないと判断されたと述べた。
2人目の患者は治療翌日に心筋梗塞(MI)を発症。投与時期が近かったため、治療と関連する可能性があると考えられると述べている。また、発作後のX線検査で左冠動脈主幹部相当が重症になったという。同じ患者で投与4週間以上後に非持続性心室頻拍がみられたが、これは治療とは無関係と判断された。
同社によると、本試験の中間データでは、投与後に低比重リポたん白コレステロール(LDL-C)が最大55%減少し、血中PCSK9たん白が最大84%減少したという。
【企業概要】
心血管疾患(CVD)治療の新たなアプローチを開拓し、生体内での遺伝子編集による新たな治療法を開発する。PCSK9やANGPTL3遺伝子に着目し、自然の疾患抵抗性変異を模倣、特定の遺伝子をオフにすることで血中脂質を低下させ、動脈硬化性心疾患(ASCVD)のリスクを低減させる。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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