中東情勢をにらんで模様眺め、ドルはやや売り戻し ドル円149円台半ば=ロンドン為替概況
中東情勢をにらんで模様眺め、ドルはやや売り戻し ドル円149円台半ば=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ややドルの売り戻しが優勢。先週後半の米消費者物価指数発表後のドル高の動きに、週明けは調整が入る格好となっている。値動きは比較的緩やかなものにとどまっている。イスラエル関連の新たな展開待ちとなっており、為替市場は模様眺めムードが広がっている。ドル円は149.40近辺から149.60近辺で売買が交錯している。東京市場ではやや売りが優勢も、ロンドン時間に入ると方向性を失っている。米10年債利回りは4.64%付近から4.69%付近へと上昇しているが目立ったドル買いの動きはみられていない。その他主要通貨はややドル売りの動き。ユーロドルは1.0520付近から1.0540台まで小高く推移。ポンドドルは1.2150付近から1.2180付近まで買われたあとは、1.2150割れまで小反落。ピル英中銀チーフエコノミストが、賃金の低下傾向を指摘しており、市場に英中銀の利上げ打ち止め観測がみられた面が指摘される。ユーロ買い・ポンド売りのフローが優勢になっている。神田財務官が、市場が変な動きになれば適切に対応することが必要、などと述べたが、一般論的な話題の中での発言でもあって市場は反応薄。イエレン米財務長官の、米国では高水準の金利が続く可能性、との発言にも目立った反応はみられていない。きょうはブリンケン米国務長官がイスラエル入りしており、その動静が注目されている。
ドル円は149円台半ばでの取引。東京早朝につけた149.32近辺を安値に、149.63近辺まで買われた。ロンドン朝方にかけては再び149.40割れまで軟化したが、ロンドン時間には149.60付近へ再浮上。その後は売買が交錯しており、方向性に欠けている。米債利回りはやや水準を上げているが目立った反応はみられず。神田財務官の円安けん制発言にも反応薄だった。
ユーロドルは1.05台前半での取引。東京朝方につけた1.0507近辺を安値に、その後はじり高の動きが続いている。ロンドン序盤には1.0543近辺に高値を更新。ただ、1.0550には届かず揉み合いに落ち着いている。ユーロ円は157.20台でしばし揉み合ったあと、ロンドン朝方には買いが優勢となった。高値を157.62近辺に伸ばしたあとは高止まりとなっている。対ポンドではユーロ買いが優勢。独Ifoが住宅プロジェクトの低迷を指摘したが、特段の反応はみられず。
ポンドドルは1.21台半ばでの取引。東京朝方の1.2126近辺を安値に、1.21台半ばで揉み合ったあと、ロンドン序盤には1.2178近辺まで買われた。しかし、その後は1.2150割れまで売り戻されるなど上値が重くなっている。ポンド円に181.70付近での揉み合いが続いたあと、182.17近辺まで上昇。その後は181.50付近まで一時売り戻されている。ユーロポンドは0.8650割れとなったあと、0.8670付近へと上昇。総じてポンド売りが優勢になっている。ピル英中銀チーフエコノミストが、賃金の低下傾向を指摘しており、市場に英中銀の利上げ打ち止め観測がみられた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。