ドル買い・円買いの動き、米債利回り低下や原油高 リスク警戒ムードに=ロンドン為替概況
ドル買い・円買いの動き、米債利回り低下や原油高 リスク警戒ムードに=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買い・円買いの動きが優勢。序盤は前日の米CPIを受けたドル高水準からの調整の動きがみられた。ユーロドルは1.0559近辺、ポンドドルは1.2225近辺まで反発する場面があった。しかし、NY原油先物が86ドル台へと急騰、米10年債利回りが4.61%台に低下、欧州株が下げ幅を拡大など中東地政学リスクを受けた警戒の動きを示してきている。為替市場でもドル買いや円買いの動きが再燃している。ユーロドルは1.0510台へ、ポンドドルは1.2160台へと安値を広げてきている。ユーロ円は158円付近から157.30台へ、ポンド円は183円手前水準から182円台割れへと安値を広げている。ドル円は本日これまでのレンジ149.56-149.83が示すように前日からの調整は浅く、高止まり状態が続いている。ドル指数はロンドン序盤までの下げを戻して、前日高値を上回っている。
ドル円は149円台後半での取引。東京朝方の149.83近辺を高値にその後は上値を抑えられている。ロンドン序盤には149.56近辺まで小幅軟化している。米債利回りが低下しているが、ドル相場は全般的に上昇している。原油高、欧州株安など中東での地政学リスクを意識したドル高と円高が交錯している。
ユーロドルは1.05台前半での取引。ロンドン序盤は前日の下落からの買い戻しの動きで1.0559近辺まで上昇。その後は次第にリスク警戒の動きが強まり下げに転じている。足元では1.0516近辺に安値を広げている。ユーロ円は158円付近まで買われたあとは売りに転じており、安値を157.30付近に広げている。対ポンドではややユーロ売りが優勢。ナーゲル独連銀総裁は「ドイツのインフレはピークに達した」「2025年にインフレ率は2.7%に低下する見通し」「高インフレを克服するまで、われわれは休まないこと断言」などと発言した。
ポンドドルは1.21台後半での取引。ロンドン序盤に1.2225近辺に高値を伸ばしたあとは、売りに転じている。1.22台割れから1.2160近辺に安値を更新している。ポンド円は183円手前水準へと反発したあとは売りに転じている。安値を182円台割れへと広げてきている。ユーロポンドは0.8650付近が重く、0.8630台へと小幅に軟化している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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