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ドル円は140円台に上昇 カナダ中銀の予想外の利上げでFOMCへの思惑も=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場、序盤はドル売りが先行したものの、次第に買い戻しが優勢となり、ドル円は140円台に上昇した。カナダ中銀が予想外の利上げを実施したことで米国債利回りが上昇しており、ドルをサポートしている模様。

 来週のFOMCは据え置きが予想されているものの、きょうのカナダ中銀の決定を受けて、FRBも予想外の利上げを実施してくるのではとの思惑も出ているようだ。短期金融市場では80%程度だった据え置きの確率が65%程度に低下している。

 ただ、来週のFOMCやECB、日銀といった重要イベントを控えてポジション調整が中心となっている。来週のFOMCについては、利上げ一時停止が予想されているものの、経済見通しやFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)は上方修正して来ると見られている。一方、ECBは0.25%ポイントの利上げが確実視され、7月ももう一段の追加利上げが織り込まれている。ただ、成長への懸念も高まりつつある中、9月以降は未知数といった状況。

 日銀については据え置きが確実視されている。このところの好調な日本株を背景に、日銀が保有するETFの処分を巡って議論が出ており、植田総裁から何らかの言及があるかもしれない。しかし、金融政策の基調に変化を与えるものではなさそうだ。植田総裁はETF処分の議論はまだ時期尚早だと述べていた。
 
 きょうのユーロドルは買い戻しが優勢となり、一時1.07ドル台半ばまで戻していた。しかし、NY時間に入って次第にドル買いが優勢となったことから、一時1.06ドル台に値を落とした。市場では、来週のECBの利上げを確実視している一方、FRBは据え置きが予想されている。理論的にはFRBが金利を据え置けば、ドルにある程度の下向きの圧力がかかるが、短期的な予想とポジショニングは分けて考える必要があるとの指摘が出ている。

 重要なのは、FRBがあと1回の追加利上げを実施し、その後も高金利を維持することが示されれば、ドルは底堅く推移する可能性があることだという。とはいえ、ECBが利上げを実施し、それが更に続くと市場が確信すれば、短期的に市場がユーロロングを選択し、ユーロは上昇に転じる可能性があるとも述べている。

 きょうのポンドドルは一旦1.25ドルちょうど付近まで上昇していたものの、NY時間に入ってからのドル買い戻しで、一時1.24ドル台前半まで伸び悩んだ。直近の英インフレ指標の強さから、英中銀の利上げ期待が高まっており、短期金融市場では年内にあと4回の利上げを織り込む動きも出ている。

 ただ、成長への懸念や来年の総選挙に向けた政治的なノイズも指摘され、G10通貨の中で最も高パフォーマンスを出しているポンドへの高値警戒感も出始めている状況。

 カナダ中銀が予想外の0.25%ポイントの利上げを実施した。カナダ中銀は持続的な需要超過と予想を上回る第1四半期のGDP、そして、最近の総合インフレの上昇を理由に挙げている。カナダ中銀は明らかにインフレが許容できる時間内に目標に戻らないと以前よりも懸念している。

 注目すべきは、ガイダンスで追加利上げへの言及がなかったことだが、市場では7月も追加利上げがあるのではとの期待も高まっており、カナダ円は104円台後半まで上昇する場面も見られた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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