午前に円買いの動き広がる=東京為替概況
午前に円買いの動き広がる=東京為替概況
13日の市場でドル円は一時円買いが強まり、128円66銭を付ける場面が見られた。来週の日銀金融政策決定会合でYCCの再修正や撤廃に動くとの見方が広がっており、円買いが強まった。昨日の朝読売新聞が会合で大規模緩和の副作用を点検と報じたことがきっかけとなり、来週の会合への期待感が広がっている。元日銀理事、各金融機関エコノミストらから、相次いで次回会合についてのレポートやインタビュー記事が報じられている。変更を見送るとの意見から撤廃見通しまで幅広く意見が分かれているが、多くは何らかの対応を行うとなっており、期待感がかなり強まっている。
昨日発表された米消費者物価指数(CPI)を受けたドル売りにNY市場午後に128円87銭を付けた後、129円台前半へ戻して東京朝を迎えると、東京朝は日銀金融政策決定会合への思惑での円買いが強まる形で安値を更新して128円66銭まで。その後129円30銭台まで買い戻しも、再び129円台を付けるなど、午前中は円買いが目立った。日本国債10年物利回りが許容上限の0.5%を超えて0.54%台を付ける動きとなっており、来週への期待の大きさを感じさせている。
午後に入ると動きは落ち着き129円台前半での推移。週末を前に128円台での売りに慎重姿勢が見られた。もっともNY午後のドル売り後の戻りでも付けきれなかった129円台半ば手前が重くなっており、上値も限定的となっている。
ユーロ円は昨日の米CPI前のドル円の下げに値を落とした後、ドル売り主導の展開に上値は重いものの昨日の海外市場では140円台を維持して東京朝を向明けた。午前の円買いに139円80銭台へ下落。すぐに戻すも、ドル円が再び128円台をトライする中で139円80銭台を再びつけた。その後は140を挟んでの推移となっている。
昨日の海外市場での動きはドル安主導ということでユーロドルは1.08台後半まで上昇して東京市場を迎えた。東京市場の動きは日銀をにらんだ円買いが主導しており、ユーロドルの動きは限定的。午前中1.0868を付けたが、その後ユーロ円の売りに1.0830台となっている。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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