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FX/為替「中国ゼロコロナ維持 リスクオフのドル買いと円買い交錯へ」 外為トゥデイ 2022年11月7日号

マネ育チャンネル 

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年11月7日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼4日(金)の為替相場
(1):RBA 金融政策報告を発表
(2):中国 ゼロコロナ政策の緩和観測
(3):ECB総裁 利上げ継続を表明
(4):米10月雇用統計 マチマチな結果
(5):シカゴ連銀総裁発言

▼4日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:リスクオフのドル買いと円買い交錯へ/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

4日(金)の為替相場

期間:4日(金)午前6時10分~5日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):RBA 金融政策報告を発表

豪中銀(RBA)は四半期に一度の金融政策報告を発表。インフレ率は年内に8%でピークに達すると予測し、従来予測の7.75%から引き上げた。賃金上昇率の見通しも上方修正し、さらなる利上げを想定する主な理由の一つとして賃金・物価スパイラルのリスクを挙げた。その上で、「政策委員会はインフレ率を目標に戻し、豪経済のより持続可能な需給バランスの実現に力を注ぐ。これを達成するには、金利はさらに引き上げる必要が出てくると考える。インフレ率を目標に戻す政策委の決意は固く、達成に必要な対応を行う」と表明した。

(2):中国 ゼロコロナ政策の緩和観測

中国政府がゼロコロナ政策を緩和するとの観測で上海株や香港株が大幅に上昇。人民元もドルに対して上昇する中、豪ドル買い・円売りが強まった。中国当局がコロナ感染者を登場させた航空会社への罰則を緩和するとの一部報道を手掛かりに、同国の経済活動再開への期待が高まった。

(3):ECB総裁 利上げ継続を表明

ユーロ圏9月生産者物価指数(PPI)は前年比+41.9%と予想と一致。過去最高を記録した前月(+43.4%)からは伸びががやや鈍化した。これより前に欧州中銀(ECB)のラガルド総裁は「インフレを2%目標に平準化させるために利上げを続ける」「景気鈍化はインフレの大幅抑制につながりにくい」などと発言した。

(4):米10月雇用統計 マチマチな結果

米10月雇用統計では、非農業部門雇用者数は26.1万人増と前月(31.5万人増)から増加幅が縮小したものの予想(19.3万人増)を上回った。失業率は3.7%と予想(3.6%)を上回り、労働参加率は62.2%に低下した(前回62.3%)。平均時給は前年比+4.7%と予想に一致。強弱入り混じる結果にドルは売買が交錯したが、一巡後は出尽くし売りが優勢となった。ドル/円は下落した一方、クロス円はストレートドルの上昇を支えに強含んだ。中でも豪ドル/円は、中国のゼロコロナ政策の緩和期待で世界的に株価が上昇する中、買いが活発化した。

(5):シカゴ連銀総裁発言

エバンス米シカゴ連銀総裁は「利上げ幅を縮小しても金融引き締めの余力は十分」「より小規模な利上げに移行することは理にかなっている」などと発言。連邦準備制度理事会(FRB)が12月に利上げ幅を75bp(0.75%ポイント)から50bpに縮小するとの観測がやや優勢となった。

4日(金)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

<外為注文情報はこちら>

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:リスクオフのドル買いと円買い交錯へ

4日のドル/円は終値ベースで約1.1%下落。中国人民元に対するドル安の影響や、週末を控えた持ち高調整のドル売りなどを背景に146円台半ばまで大きく軟化した。米10月雇用統計は強弱入り混じる内容で、ドルの下落を止めることはできなかった。

もっとも、5日に中国当局がゼロコロナ政策の堅持を表明したことで今朝はオフショア人民元が急落しており、他通貨に対してもドル買いが先行している。ドル/円も147.10円台に反発する場面があった。

本日のアジア市場では、中国の経済活動再開期待で先週大幅に上昇した香港・上海の株価が下落して始まる公算が大きい。人民元安とアジア株安を受けたドル買いがどこまで続くかが本日の焦点だ。リスク回避局面では円も買われやすい点を踏まえると、ドル/円が大幅に上伸する可能性は低いと見られ、147.90円台を通る20日移動平均線が上値抵抗となろう。一方で、ドル需要の根強さなどから146円台前半の下値は堅そうだ。

注目の経済指標:中国10月貿易収支

注目のイベント:ラガルドECB総裁講演

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

kanda.jpg株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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マネ育チャンネル:外為どっとコム

執筆者 マネ育チャンネル

執筆者 : マネ育チャンネル|外為どっとコム

マネーを育てよう!をテーマに、外為どっとコム総合研究所に所属する研究員が執筆するオリジナルレポートのほか豪華講師陣の貴重なFXレポート、個人投資家や著名投資家のインタビュー記事など、バラエティ豊かな情報を配信しています。為替トレンドに合わせた特集記事やFX初心者でも安心の学習コンテンツを用意しており、個人投資家の取引技能の向上に寄与すべく活動しています。

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