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FX/為替「ドル/円、上昇トレンド維持も介入警戒で値動きは不安定」 外為トゥデイ 2022年10月3日号

マネ育チャンネル 

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年10月3日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼30日(金)の為替相場
(1):中国製造業PMI 予想上回る
(2):英四半期GDP 速報値から上方修正
(3):ユーロ圏HICP 過去最大の伸び
(4):財務省 為替介入額発表
(5):米PCEデフレーター 予想上回る

▼30日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:介入警戒で値動きは不安定/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

30日(金)の為替相場

期間:30日(金)午前6時10分~1日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国製造業PMI 予想上回る

中国9月製造業PMIは50.1と予想(49.7)を上回り、前月(49.4)から小幅に上昇し好不況の分かれ目となる50を3カ月ぶりに上回った。同非製造業PMIは50.6と予想(52.4)を下回り、前月(52.6)から低下した。その後発表された中国9月財新製造業PMIは48.1と予想(49.5)を下回り、2カ月連続で50を下回った。

(2):英四半期GDP 速報値から上方修正

英4-6月期国内総生産(GDP)・改定値は前期比+0.2%、前年比+4.4%と、速報値(-0.1%、+2.9%)から上方修正された。

(3):ユーロ圏HICP 過去最大の伸び

ユーロ圏9月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+10.0%と予想(+9.7%)を上回り過去最大の伸びを記録。これを受け、10月の欧州中央銀行(ECB)理事会で75bp(0.75%ポイント)の大幅利上げが行われるとの観測が高まった。

(4):財務省 為替介入額発表

財務省は9月に行った為替介入額が2兆8382億円だったことを明らかにした。ドル売り・円買い介入としては過去最大となる。

(5):米PCEデフレーター 予想上回る

米8月個人消費支出(PCE)は前月比+0.1%と予想と一致。同PCE物価指数(デフレーター)は前月比+0.3%、前年比+6.2%と予想(+0.1%、+6.0%)を上回る結果となった。食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターも前年比+4.9%と予想(+4.7%)を上回った。その後ブレイナード米連邦準備制度理事会(FRB)副議長は「FRBは時期尚早の政策巻き戻しをしないよう努力している」として拙速な利下げへの転換に否定的な見方を示した。

30日(金)の株・債券・商品市場

外為注文情報

<外為注文情報はこちら>

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

本日の見通し

ドル/円の見通し:介入警戒で値動きは不安定

30日のドル/円は終値ベースで約0.2%上昇。144.20円前後まで小緩む場面もあったが、米8月個人消費物価指数(PCEデフレーター)が予想を上回ったことなどから米長期金利が上昇に転じると144.81円前後まで強含んだ。

なお、石油輸出国機構(OPEC)プラスが5日の閣僚級会合で大幅減産を検討するとの報道で原油先物は週明けのアジア市場で大幅高となっている。原油高はインフレ懸念による米長期金利の上昇につながりやすい。また、本邦貿易収支の赤字拡大観測を強めることから、ドル高・円安の流れを助長する可能性がある。

もっとも、ドル/円が145円台に入れば政府・日銀による円買い介入第2弾への警戒感がさらに高まるだろう。インフレ抑制に向けて積極的な利上げを続ける米国と、主要国で唯一マイナス金利を維持する日本という金融政策のスタンス格差は歴然だ。このためドル高・円安の流れは変わらないと見るが、短期的には円買い介入警戒感とのせめぎ合いで値動きが不安定化しそうだ。

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kanda.jpg株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。

マネ育チャンネル:外為どっとコム

執筆者 マネ育チャンネル

執筆者 : マネ育チャンネル|外為どっとコム

マネーを育てよう!をテーマに、外為どっとコム総合研究所に所属する研究員が執筆するオリジナルレポートのほか豪華講師陣の貴重なFXレポート、個人投資家や著名投資家のインタビュー記事など、バラエティ豊かな情報を配信しています。為替トレンドに合わせた特集記事やFX初心者でも安心の学習コンテンツを用意しており、個人投資家の取引技能の向上に寄与すべく活動しています。

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