英がエネルギー価格保証策を発表 市場からは財政面の不安も指摘=NY為替
きょうの為替市場はNY時間に入ってドル高の動きが活発化しており、ポンドドルも戻り売りに押されている。一時1.1460ドル付近まで下落する場面も見られた。きょうはトラス英首相がエネルギー価格保証策を発表。発表直後はポンド買いの反応も見られていた。
10月から2年間、一般家庭のエネルギー料金の支払いを年間2500ポンド(約41万円)以下に抑え、年間約1000ポンド(16万5000円)の負担が軽減される。また、政府は英中銀と共同で、エネルギー企業が価格変動に対処するために必要な流動性を確保するため、最大400億ポンド相当のスキームを立ち上げるとしている。
今回の政策はインフレ抑制に大きく貢献し、英経済にとってはポジティブな内容ではある。しかし、市場からは、資金をどう賄うかがなお不明で、財政面の不安も指摘されている。市場の信頼にとって重要な問題を呼び起こし、場合によっては、英国債利回り急上昇とポンド急落という憂慮すべき事態が発生する危険性も指摘されているようだ。
なお、英財務省が今月末にこの計画の推定コストの詳細を説明する予定。
GBP/USD 1.1484 GBP/JPY 165.39 EUR/GBP 0.8664
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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