コールズが決算受け下落 通期見通しを大幅に下方修正=米国株個別
百貨店のコールズが取引開始前に5-7月期決算(第2四半期)を発表し、既存店売上高が予想以上の減収だったほか、売上高も予想を下回った。1株利益は予想範囲内となっている。
株価は冴えない反応。ガイダンスも公表しており、通期の見通しを従来から大幅に下方修正したことが嫌気されている。想定以上の下方修正となった。同社はインフレが需要を抑制し、コストも上昇し続けることを見通しに織り込んだ模様。
インフレで消費者の買い物の予算が圧迫されており、苦境に立たされている。中間所得層が価格志向を強め、1回の購入額および買い物の回数が減り、バリューブランドにシフトしていると分析。同社のガスCEOは声明で、「需要見通しが軟化したため、在庫削減とコスト削減の対策を実施し、計画を調整した」と述べた。
同社は長期に渡る不振の後、身売りを求めるアクティビスト(物言う株主)の強い圧力に直面している。投資会社マセラム・キャピタルが取締役会の再編成の試みたが、そこから僅か2カ月、80億ドルの買収案を合意できなかった。
(5-7月・第2四半期)
・既存店売上高:-7.7%(予想:-7.4%)
・1株利益(調整後):1.11ドル(予想:1.11ドル)
・売上高:38.6億ドル(予想:39.2億ドル)
・粗利益率(調整後):39.6%(予想:40.1%)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):2.80~3.20ドル(従来:6.45~6.85ドル)(予想:4.17ドル)
・売上高:-5~-6%(従来:0~1%)
・営業利益率:4.2~4.5%(従来:7.0~7.2%)
(NY時間09:45)
コールズ<KSS> 32.19(-1.76 -5.19%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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