ドル円は下に往って来いの展開 ドル高がピークに達したかを疑問視する声も=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場でドル円は下に往って来いの展開。序盤は売りが強まり一時132円台半ばまで下落する場面が見られた。この日発表の中国の経済指標が弱い内容となったことで、市場にはリスク回避の雰囲気も広がっている。一方、安全資産としてのドルへの需要がドル円の下値をサポートし、133円台に再び戻す展開。

 先週の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)の発表で、米インフレのピーク接近への期待が高まっている。一方、それでもなおFRBはタカ派姿勢を堅持している状況だが、市場は想定よりは早期に利上げサイクルが終了するとの見方も出ている。

 先週末のミシガン大消費者信頼感指数の改善を受けて米景気後退への懸念が一服する中、今週は米鉱工業生産と小売売上高の発表が予定され、インフレの落ち着きと底堅い個人消費が示されると期待されている。次第に米経済に対する信頼感が回復しつつある一方、中国や英欧を始め、海外経済は厳しい状況が続いていることから、ドル高がピークに達したかを疑問視する声も出ている。その中でドルが本格的に下落に転じるのは23年第1四半期以降との見方も出ているようだ。

 ユーロドルは1.01ドル台に下落。きょうの下げで21日線を下回っており、明日以降の動きが警戒される展開となっている。21日線の水準を完全に下にブレイクするようであれば、市場の一部で根強い警戒が示されているパリティ(1.00ドル)割れを試しそうな気配も再び出ているようだ。

 高インフレ、金融引き締め、世界経済の低成長の影響によって、ユーロ圏は間もなくリセッション(景気後退)に陥るとの見方が広がっている。ユーロ圏のGDPは第3四半期に停滞し、その後2四半期のマイナス成長を経て、回復に転じるとの予想も出ているようだ。来年は経済が回復することを期待しているが、政策支援の欠如によって回復が阻まれる可能性もあるという。2023年のGDPは僅か0.5%、24年は1.8%を予測。この予測に対する最大のリスクとして、ロシアのガス供給停止や、ECBの政府債務危機の回避失敗などを挙げている。

 ポンドドルは1.20ドル台に下落。きょうの下げで21日線を下回っており、明日以降の動きが警戒される展開が見られている。

 先週は6月の英貿易統計が発表され、商品貿易の赤字は228億ポンドとなった。サービス業の黒字と相殺しても貿易収支は約114億ドルの赤字となっている。同国の1-3月の経常赤字は記録的な水準に拡大していたが、4-6月も同様の悪化を示しそうな気配が出ている。市場では、今年の英経常赤字は対GDP比で5%を超えると見込まれているが、その予想に沿った内容と言える。

 これはポンドにとって持続的なマイナス要因。ポンドは現在、景気に敏感な通貨となっているが、英中銀の想定通りに10月以降、景気後退に陥るようであれば、多額の経常赤字はポンド安を加速させるとの指摘も出ている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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