クアルコムが決算受け下落 予想下回る見通しに懸念が強まる=米国株個別
半導体のクアルコム<QCOM>が下落。前日引け後に4-6月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、第4四半期のガイダンスで、1株利益、売上高とも予想を下回る見通し示したことが嫌気されている。
スマートフォン向けチップの最大手である同社のガイダンスは、個人消費の低迷がモバイル需要に打撃を与えるという懸念を強めている。高インフレが消費意欲を減退させ、同社のチップの主要市場であるスマホの販売に打撃を与えていることが示唆された。
アナリストからは「マクロ環境の不安は収まりそうにないが、サムスンやアップル、フォルクスワーゲンといった長期的にポジティブな要素は注目される。ただ、同社の供給が需要に追いつき、最終市場の需要鈍化への不安は続きそうで、それは明らかに下半期に起こる」との評価も聞かれた。
(4-6月・第3四半期)
・1株利益(調整後):2.96ドル(予想:2.86ドル)
・売上高:109.3億ドル(予想:108.7億ドル)
QTC:93.8億ドル(予想:94.1億ドル)
QTL:15.2億ドル(予想:15.0億ドル)
携帯:61.5億ドル(予想:60.4億ドル)
RFフロントエンド:10.5億ドル(予想:11.2億ドル)
オートモーティブ:3.50億ドル(予想:3.60億ドル)
IoT:18.3億ドル(予想:18.4億ドル)
(7-9月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):3.00~3.30ドル(予想:3.26ドル)
・売上高:110~118億ドル(予想:119.2億ドル)
QTC:95~101億ドル(予想:103.4億ドル)
QTL:14.5~16.5億ドル(予想:15.9億ドル)
(NY時間09:46)
クアルコム<QCOM> 146.64(-6.78 -4.42%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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