信任投票がポンドに与える影響は基本的には限定的との見方も=NY為替
きょうの為替市場はNY時間に入ってドル買いが強まる中、ポンドドルも戻り売りに押されているものの、ユーロほどの下げはなく、1.25ドル台を堅持している。本日の21日線は1.2465ドル付近に来ているが、その水準は維持されており、リバウンド相場の流れはまだ温存している。
英国では、ジョンソン首相のパンデミックの行動規制下でのパーティー疑惑を巡って、政治情勢が紛糾しており、与党・保守党は本日の夜、ジョンソン首相の党首としての信任投票を実施する。現地時間の午後9時、日本時間の7日5時に結果が発表される見込み。投票は保守党の下院議員によって行われ、ジョンソン首相が過半数の180人の信任を得られなければ党首の地位を失い、新たな党首を選ぶ選挙にも立候補できなくなることから、辞任に追い込まれる可能性が高まる。
ただ、市場の一部からは、信任投票の結果次第では短期的に上下動する可能性はあるものの、基本的にポンドに与える影響は限定的との見方も出ている。首相が不信任投票で生き残る可能性を念頭に置きつつ、保守党内の指導者交代の見通しさえ、政策的には多くの影響を与えないという。しかし、経済成長見通しが悪化し、英中銀の金利予想が縮小される可能性もあることから、ポンドは短期的に脆弱だという。
GBP/USD 1.2536 GBP/JPY 164.93 EUR/GBP 0.8530
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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