ユーロドルは戻り売り優勢 ECBは慎重姿勢を堅持=NY為替
きょうのユーロドルは戻り売りが優勢となっており、1.20ドル割れをうかがう動きも見られている。この日はECB理事会が開催され、ラガルド総裁の会見も行われた。ECBの声明および、同総裁の会見が始まった直後はユーロドルも買いが強まり、1.2070ドル付近まで上昇したが、その動きが一旦収まると戻り売りが強まっている。
ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)について、今四半期中は速いペースでの債券購入を進めることを確認した。一方、ラガルド総裁はPEPPの段階的終了は議論しなかったと言及している。資産購入ペース縮小の検討については時期尚早として退けた。
市場では、ECBは7月にもPEPPの段階的終了を開始し、公約通りに来年3月で終了するとみられている。市場は、今回はそれを示唆するとまでは見ていなかったものの、6月にはそれが示されると予想しており、今回は6月の前段階として、何らかのヒントを匂わす可能性も見ていた。しかし、想定以上に慎重姿勢が強かったことから、ユーロは一旦利益確定売りに押されているようだ。
ただ、現段階では1.20ドルちょうど付近の下値抵抗も強そうで、1.20ドル台は維持している。
EUR/USD 1.2017 EUR/JPY 129.92 EUR/GBP 0.8671
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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