インドネシアの首都移転計画は棚上げ、コロナからの回復を優先
インドネシアのジョコ大統領が打ち出した政策の目玉の1つにカリマンタン島(ボルネオ島)への首都移転計画があるが、棚上げになっているとロイターがこのほど伝えた。新型コロナウイルスのワクチン開発や国民への配布など、感染流行の克服と経済回復を「最優先する」もので、スハルソ・モノアルファ国家開発企画庁長官がロイターとのインタビューで認めたとされる。
首都ジャカルタは人口過密や交通渋滞のほか頻繁な洪水、地下水のくみ上げ過ぎによる地盤沈下に見舞われており、そうした問題を解消するための首都移転計画は、ジョコ政権の目玉政策だった。長官は移転計画の総括担当。同国で新型コロナ流行の「トンネルの先の光が見えてくるまで」新首都の建設は棚上げされると語ったとされ、鍬入れのセレモニーは2022年か23年に延期になる可能性があるとした。
インドネシアでは経済の落ち込みが著しく、第2四半期の国内総生産(GDP)は前年比5.32%減と、市場予想以上の落ち込みを記録していた。政府は2020年の成長率を小幅マイナスもしくはゼロ成長とみているが、一部アナリストは1998年のアジア金融危機以来、初のマイナス成長を予想しているもよう。
インドネシアの中央銀行にあたるインドネシア銀行は先週19日、政策金利の7日物リバースレポ金利を4.00%に据え置いたが、2020年に入ってすでに合計1.00%の利下げを実施しており、ルピアは年初来でドルに対して6%余り下落している。
この3カ月間のルピア円は6月につけた0.79円前後の高値から下落を続けており、一時は0.71円ちょうど付近まで弱含んだ。今回の政策金利据え置きでいったん下げ止まった形ではあるが、経済の見通しはさえず、追加の利下げ観測が根強い中では、0.70円割れをうかがうような下落となる可能性もありそうだ。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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