【これからの見通し】4月相場は株安で始まる、期待通りにはいかず
【これからの見通し】4月相場は株安で始まる、期待通りにはいかず
4月初日の取引は、株安・円高の動きが広がっている。特に午後に入ってからの下げがきつい。日経平均は下げ幅を一時1000円超に広げ、851円安で取引を終えた。米株先物が時間外取引で軟調に推移しており、ダウ先物は700ドル超安となっている。
為替市場では、円高の動きが再燃しており、ドル円は108円手前から107円台前半へと押し戻されている。ユーロ円は118円台後半から118円台前半へと下落しており、前日安値を割り込んだ。ポンド円は133円台半ばから132円台後半へと下落。豪ドル円も66円近辺から65円台前半へと下押しされている。全般にリスク回避の円買いの動きが優勢になっている。
新たな月、新たな四半期のスタートとなっているが、現時点では新規投資が相場を支えるには至っていない。第1四半期に続いて、第2四半期の成長が落ち込むとの悲観的な見方が市場のコンセンサスとなっており、年後半の回復軌道についても、V字型、U字型、L字型など見通しは定まらない。新型コロナウイルスの抑え込み時期如何として、不透明感は相変わらず高い。
この後の発表される経済指標は、スイスSVME購買担当者景況指数(3月)、ドイツ製造業PMI・確報値(3月)、ユーロ圏製造業PMI・確報値(3月)、ユーロ圏失業率(2月)、英製造業PMI・確報値(3月)、米MBA住宅ローン申請指数(27日までの週)、ブラジル鉱工業生産(2月)、米ADP雇用者数(3月)、米ISM製造業景気指数(3月)、米建設支出(2月)など。ADP雇用統計は新型ウイルスの影響が出始める見込みで、15万人減の事前予想となっている。
その他イベントとしては、ローゼングレン・ボストン連銀総裁の講演、米週間石油在庫統計の発表などが予定されている。
まずは、米株などの下落が落ち着くのかどうかが注目される。ドル円相場は、3月30日の安値、107.12レベルが目先のポイント。続いて3月18日安値106.76レベルがポイントに。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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