「にわか上値期待」が幾分増えたのは気になるが…!? - ドル円
◆ “巻き戻し”は継続…
※ご注意:予想期間は2月7日と表示されていますが、本日(2月6日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
昨日も「ショートカバー(巻き戻し)」は続きました。
真偽のほどは定かではありませんが、「新型コロナウイルスの治療薬を開発」との報が“センチメント”を改善させたからです。
「中国当局の金融安定化策」を好感する動きは続いており、さらに昨日は「好内容の米経済指標(ADPは2015年5月以来の+29.1万人/ISM非製造業は5ヶ月来最高の55.5)」が重なったことも追い風になったと見られます。
上海株は“続伸”、NYダウは“史上最高値に迫る(昨日は480ドル超の急反発)”中、ドル円は“109.845円”へとさらに上値を伸ばしています。
◆ 「継続性」は微妙だが…?
「治験は早くて夏以降(つまり今回は間に合わない…)」との前提がある話ですので、『(現在のセンチメントが)どこまで続くか…?』は微妙といわざるを得ないのが実状です。
しかしそうした状況でも「ショートカバー」が発生するのは、「イメージは下方向」にいかに振り回されていたかを如実に表しているともいえます。
「にわか上値期待」が幾分増えた印象は気になりますが、元々「新型コロナウイルス」は“(SARSに比べて)感染率は高い”が、“致死率(毒性)は低い”と伝わっているものです。
『上値をついていく』は控えながらも、『さらなる巻き戻し(110円回復)』は期待しつつ、引き続き『押し目買い』に徹したいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:110.362(5/23高値)
上値4:110.288(1/17高値、1/21高値)
上値3:110.202(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:110.095(1/22高値、+1σ、50月移動平均線)
上値1:110.000(大台、20月移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:109.830(週足・一目均衡表先行スパン上限)
下値1:109.722(100週移動平均線)
下値2:109.666(200週移動平均線)
下値3:109.529(20日移動平均線、月足・一目均衡表基準線)
下値4:109.302(2/5安値)
下値5:109.244(50日移動平均線、2/3~2/5の38.2%押し)
執筆者 : 武市佳史|株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト。日本におけるFXの草創期より業務に従事。現在は週刊為替コラム「武市のなぜなにFX」の執筆やWebセミナー講師を務めるのみならず、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿中。