米大統領弾劾リスク=外為どっとコム総研 神田卓也
米大統領弾劾リスク
昨日のドル/円は終値ベースで約0.4%下落。米9月消費者信頼感指数が悪化した上に、トランプ米大統領の弾劾を巡る動きが強まった事を受けてドルが売られた。107円台割れではひとまず下げ渋ったが、米国債利回りが低下する中でドルの戻りは鈍かった。
現職の米大統領を弾劾に追い込むにはきわめて高いハードルが存在する事から、実現の可能性は低いと見られるが、米議会で弾劾機運が高まれば短期的にドル売りが強まりそうだ(中長期的にはむしろドル買い材料かもしれない)。なお、トランプ米大統領は、疑惑の火ダネとなったウクライナ大統領との電話会談の記録を本日公表する予定。次期大統領選の有力候補である民主党・バイデン前副大統領周辺の調査を巡りウクライナ側に圧力をかけたか否かが焦点となっている。
執筆者 : 神田卓也|株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 証券株式会社を経て、1991年㈱メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年同社入社。