【これからの見通し】ECB理事会を通過して、今日は米GDP速報値の発表
【これからの見通し】ECB理事会を通過して、今日は米GDP速報値の発表
昨日のECB理事会では、金融政策の据え置きが発表された。ただ、次回の理事会での緩和策は示唆している。フォワードガイダンス変更により利下げの可能性を示唆、金利階層化やQE再開についても選択肢として示した。ただ、ユーロ相場は上下動の末に、買い優勢で取引を終えていた。独債券利回りの上昇とともにユーロ買い方向に巻き戻されている。
昨日は米債利回りも上昇しており、ドル円は108円台前半から後半へと水準を上げた。独債券動向に連れた動きとなったほか、米耐久財受注が強かったことも利回り上昇につながった。クロス円ではユーロ円が上昇を主導し、一時121円台を回復。一方で、ポンドは対ユーロでの売り圧力で上値を抑えられており、ポンド円は135円台後半から前半へと押し戻されている。イベント通過によるポジション調整が強まる格好となり、かなり複雑な値動きとなっていた。
次の焦点は7月末の米FOMCとなるが、その前にきょうは第2四半期の米GDP速報値が発表される。前期比年率の伸びは+1.8%と第1四半期の+3.1%から鈍化する見込み。ただ、個人消費が+4.0%と前回の+0.9%から大幅に上昇する見込みとなっており、内需が米成長を下支えする構図となりそうだ。インフレ動向を示すデフレータ系指標は+2.0%と前回の+0.9%から回復する見込みとなっている。
7月FOMCでの利下げについて、市場は完全に織り込んできているが。0.25%利下げか、0.50%利下げか、に関しては米経済指標結果によって振れやすくなっている。昨日の強い米耐久財受注を受けて、0.50%利下げの確率は17.5%に低下、0.25%利下げの確率は82.5%に上昇している。市場では、ほぼ0.25%利下げに予想が固まりつつあるようだ。きょうのGDPの結果を受けた動きが注目される。
昨日の米株式市場は決算発表関連の動きで売り優勢で取引を終えた。ただ、取引終了後の一連の米企業決算を受けて、時間外取引での米株価指数先物は総じて堅調に推移している。今日の取引前にはツイッター、終了後にはマクドナルドなどの決算発表が予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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