ユーロドルは200日線回復を視野に入れた動き 回復できれば18年5月以来=NY為替
きょうもユーロドルは買い戻しが続いており、一時1.1345ドル付近まで上昇する場面も見られた。ロンドン時間に発表された6月のユーロ圏PMI速報値が7ヵ月ぶりの高水準に達し、景気減速で最悪期は過ぎた可能性を示唆しているとの指摘も出ていた。ドル売りが続く中、ユーロドルは1.13ドル台を固める動きが出ている。
ただ、ECBの追加緩和への期待は強い。ドラギ総裁は今週のポルトガルでのシンポジウムで緩和姿勢を一段と強調していたことから、市場には追加緩和期待が高まっている。追加緩和の手段としては、フォワードガイダンスの強化、量的緩和の再開、利下げなどが挙げられている。
政策金利については0.2%の引き下げが期待されているほか、量的緩和については、国債の追加購入が想定されるが、ECBが現在とっている発行残高の33%までを上限とするルールを撤廃するとの見方も出ているようだ。例えば50%に引き上げた場合、1.3兆ユーロの緩和余地が生まれるとの試算も出ているようだ。
ECBの追加緩和期待もあり、上値はそう簡単ではなさそうだが、目先は200日線が1.1350ドル近辺に来ており、突破できるか注目される。ちなみに、現値が200日線の上を回復するのは2018年5月以来となる。
EUR/USD 1.1344 EUR/JPY 121.95 EUR/GBP 0.8926
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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