円高とドル高が交錯、日銀利上げペース加速報道と中東有事深刻化=ロンドン為替概況
円高とドル高が交錯、日銀利上げペース加速報道と中東有事深刻化=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円高とドル高が交錯している。ドル円は163円台の大台割れから一時162円台後半へと急落した。「日銀は利上げペース加速に柔軟姿勢、円安も物価上振れリスク増」との関係者発言報道が背景。しかし、その後は163円前後へ再び上昇している。中東情勢の深刻化を受けてNY原油先物が88ドル台まで上伸しており、有事のドル買い圧力が働いている。ユーロドルは前日のドル高に対する調整などで1.14台前半に上昇も、足元では勢いを失っている。ポンドドルは1.33台後半で神経質に売買が交錯。この日発表された英CPIの伸び鈍化が上値を抑える一方、サービスCPIの根強い伸びへの警戒感もみられるなか、足元ではやや上値重く推移している。クロス円では、ユーロ円はドル円の下落局面で185円台後半へと下押しされ、ポンド円は218円台割れへと上値重く推移。ユーロ対ポンドではポンドがやや軟調。このあとのNY市場では経済統計発表予定に乏しく、中東情勢やテスラ、アルファベットなどの米企業決算に関心が集まっている。
ドル円は163円付近での取引。東京朝方の163.22付近を高値に、東京市場では163円台前半に膠着した。しかし、ロンドン朝方の「日銀は利上げペース加速に柔軟姿勢、円安も物価上振れリスク増」との関係者発言報道を受けて162.69付近まで一時急落した。その後は中東情勢の悪化にともなう原油高とともに163円台を回復している。163.00の巨大なNYカット・オプション設定が値動きの方向性を抑制する効果も指摘されている。
ユーロドルは1.14付近での取引。東京早朝の1.1397付近を安値にロンドン朝方にかけては高値を1.1418付近に伸ばした。前日のドル高の動きに調整が入った格好。ドル円の急落に連れた面もあった。しかし、ロンドン時間には中東有事の深刻化とともに原油が買われ、ドル売り圧力に上値を抑えられている。ユーロ円は東京朝方の186円付近からロンドン朝方にかけては186.19付近までじり高となった。日銀関連報道を受けてドル円とともに下落し、安値を185.76付近に更新した後は185.90-186.00付近で揉み合っている。あすのECB理事会で政策金利据え置きが市場コンセンサスとなっており、波乱は想定されていない状況だ。
ポンドドルは1.33台後半での取引。狭いレンジ取引となるなかで、足元では1.3366付近へとやや安値を広げている。日本時間午後3時に発表された6月英CPIではヘッドラインインフレが鈍化する一方、サービスCPIは根強い上昇となり、ポンド相場は狭いレンジで神経質に振幅した。ポンド円は218.42付近を高値に217.84付近へと軟化している。ユーロポンドは0.8518から0.8535へと小幅に上昇しており、ポンドが軟調。英CPIヘッドラインの伸び鈍化に加えて、バーナム政権の財政政策に対する不透明感が上値を抑えているようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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