高市首相のアベノミクス的政策志向を踏まえると、円は引き続き下落圧力にさらされる可能性=NY為替
その後、ドル円は伸び悩む動きが見られているものの、155円台はしっかりと維持している。米株式市場が本日も大幅安となる中、市場全体のリスク回避の雰囲気は継続しているものの、ドル円は円キャリー取引を続けているようだ。
エコノミストは四半期見通しの中で、高市首相のアベノミクス的な政策志向を踏まえると、円は引き続き下落圧力にさらされる可能性があると指摘している。高市政権はさらなる財政拡張を視野に入れており、首相は、政府が長年掲げてきた基礎的財政収支(PB)黒字化目標を取り下げたのではとも述べている。
エコノミストは「高市首相が早期解散・総選挙に踏み切り、それに勝利して拡張的な財政政策を推し進めるための政治的な後ろ盾を強めれば、財政リスクはさらに顕著になる可能性がある」とし、財政リスクに敏感な通貨特性を考えると、財政拡張が進むほどドル円は高止まりしやすいと付け加えた。
引き続きドル円のロング継続を推奨し、目標水準も従来の155円から158.80円へと引き上げている。
USD/JPY 155.10 EUR/JPY 179.98
GBP/JPY 204.26 AUD/JPY 100.74
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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