ユーロ買い、独財政ルールの緩和で ドルは総じて軟調に=ロンドン為替概況
ユーロ買い、独財政ルールの緩和で ドルは総じて軟調に=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ユーロ買いの動きが広がっている。昨日に独与党勢力が国防費増などのために従来の厳格な財政ルールを緩和することで合意したことが背景。欧州市場ではドイツ債利回りが急上昇、独DAX指数が急伸するなかで、ユーロ買いの動きが強まっている。ユーロドルは1.06付近から1.07台乗せへと上伸、為替市場全体のドル安につながっている。ポンドドルは1.27台後半から1.28台半ばまで買われた。ドル円は東京午前の150円台前半からロンドン序盤には149.10近辺まで下押しされた。欧州株とともに米株先物も時間外取引で買われており、リスク警戒の動きは後退している。昨日に、米国がメキシコ・カナダに対する関税を引き下げる可能性と伝わったことも好感されているようだ。円高の動きは一服しており、ドル円は149円台半ばへと下げ渋り。ユーロ円は一時160円台乗せ、ポンド円は192円台前半まで買われる場面があった。ただ、この後のNY市場での米ADP雇用統計やISM非製造業景気指数などの発表を控えて、ドル売りや円安の動きも落ち着いてきている。
ドル円は149円台半ばでの取引。東京午前の150.18近辺を高値に、その後は軟調に推移。ロンドン序盤にはユーロドルの上伸とともにドル売りが広がり、安値を149.10近辺に更新した。その後は欧州株高もあって149円台半ばに下げ渋っている。
ユーロドルは1.06台後半での取引。東京昼頃の1.0602近辺を安値に、ロンドン時間にかけては買いが強まっている。ロンドン序盤には1.0722近辺と今年に入ってからの高値水準を更新した。その後はやや上昇一服となっている。ユーロ円も買われている。東京市場でつけた158.74近辺を安値に、ロンドン序盤には160.17近辺に高値を更新。その後は159円台後半と上昇一服になっている。対ポンドでもユーロ買いが優勢。独財政ルールの緩和への政策転換が独債利回りの上昇、独株式市場の上昇を誘っており、ユーロ買い圧力となっている。
ポンドドルは1.28台前半での取引。ユーロに連れ高となり、1.2768近辺を安値に1.2854近辺まで買われた。足元では買い一服も1.28台は維持している。ポンド円は191.19近辺を安値に、ロンドン朝方には192.32近辺まで買われた。ただ、買いは続かず売買が交錯している。ユーロポンドは0.8299から0.8346近辺まで上昇。ユーロ買いが優勢になっている。足元では上昇一服。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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