一時150円18銭まで上昇、その後ややドル売り=東京為替概況
一時150円18銭まで上昇、その後ややドル売り=東京為替概況
前日の海外市場で148円10銭台から大きく上昇した流れが東京午前も継続し、一時150円18銭を付けた。ラトニック米商務長官が4日に発動したメキシコとカナダへの25%関税について、関税率引き下げについて5日にも発表する可能性を示したことで、リスク警戒の円買いに一気に調整が入った。NY午後に149円台後半まで上昇した流れのまま、東京午前に150円18銭を付ける動き。注目された内田日銀副総裁の静岡金融懇談会挨拶は利上げに前向き姿勢もサプライズなタカ派表現はなく、市場の反応は限定的となった。
11時過ぎから始まったトランプ米大統領の所信表明演説(来年以降の一般教書演説にあたるもの)は、4月2日の相互関税発動を再確認、物別れに終わったウクライナとの交渉について、ゼレンスキー大統領から書簡を受け取ったなどの発言が見られた。相場への影響は限定的。
午後に入っても150円台を付ける場面が見られたが、その後やや調整が入って149円60銭前後を付けた。昨日海外市場の安値から2円超の上昇を見せただけに、さすがに警戒感が出ている。
前日のNY市場で安値から3円半以上上昇したユーロ円は、159円54銭まで上値を伸ばした。海外市場の安値はNY午前の155円60銭となっており4円弱の上昇。朝一に159円52銭を付けた後、利益確定の売りに158円74銭を付け、その後再びの円安に159円54銭と高値をわずかに更新するも、上昇はそこまで。昼にかけて158円75銭まで売りが出ている。午前の安値を割り込まず、少し戻して午後はもみ合い。
前日に1.06台に乗せるところまで上昇したユーロドルは、朝に1.0637を付けるも、昼にかけていったん1.0602まで売りが入った。大台を維持したことで午後に入って1.0639と高値を更新。
オア中銀総裁の突然の辞任が報じられたNZドルは、0.5660台から0.5638まで売りが出る場面が見られたが、午後は少し戻している。ホークスビー副総裁が3月31日まで代行を務め、その間に4月1日からの暫定総裁が指名される予定となっている。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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