ドル円は150円台前半と本日安値圏での推移=NY為替
NY時間の午後に入ってドル円は150.15円付近と本日安値圏での推移が続いている。朝方は円安の動きから151円台に買い戻されていたが、この日発表のISM製造業景気指数を受けて、市場にはリスク回避の雰囲気が急速に広がった。米株式市場でダウ平均は下げに転じ、円相場は円高の動きが強まっている。
ISM指数は全体指数は50.3と予想は下回ったものの50の水準を維持していた。しかし、新規受注や雇用指数は50の水準を下回った一方、仕入価格は62.4に急伸している点にネガティブな反応を見せている模様。スタグフレーションを示す内容ではあった。
ただ、150円を下回ると押し目買いも観測されているようだ。先週の金曜日に米商品先物協会(CFTC)が発表したIMM投機筋の建玉報告によると、円の買い越しが約9万6000枚と歴史的な水準まで積み上がっていた。日本の年度末が接近する中、きっかけ次第ではポジションの巻き戻しがいつ強まってもおかくはないとの指摘も出ている。
2月の米株式市場は、トランプ関税への懸念や弱い米経済指標が相まって月後半にかけて売りが強まっていたが、3月相場に入って、その流れが逆流するようであれば、円ロングの急速な解消も有り得るという。金曜日に2月の米雇用統計など、今週は重要指標が発表されるほか、カナダ、メキシコ、中国への関税発動も控えている。
USD/JPY 150.16 EUR/JPY 157.51
GBP/JPY 190.87 AUD/JPY 93.65
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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