アジア株 相互関税即時発動なく安堵感、4月まで交渉の余地 香港株大幅高、寝ても覚めてもDeepSeek
アジア株 相互関税即時発動なく安堵感、4月まで交渉の余地 香港株大幅高、寝ても覚めてもDeepSeek
東京時間14:01現在
香港ハンセン指数 22366.48(+552.11 +2.53%)
中国上海総合指数 3340.95(+8.47 +0.25%)
台湾加権指数 23160.38(-239.03 -1.02%)
韓国総合株価指数 2596.25(+13.08 +0.51%)
豪ASX200指数 8562.70(+22.75 +0.27%)
インドSENSEX30種 76276.25(+137.28 +0.18%)
アジア株は台湾を除いて上昇。
トランプ米大統領は相互関税を課すことを決定したが早ければ4月としており、すぐには実施されないことから市場には安堵感が広がっている。トランプ氏は4月までに貿易相手国に対し交渉の機会を与えるようだ。トランプ氏は「中国と非常にいい関係を築くつもりだ、中国はウクライナ戦争終結に協力してくれると思う」とコメントしており、米中関係改善も期待されている。
市場に安堵感が広がり香港市場では再びハイテク関連に買いが集中、マーケットは寝ても覚めてもDeepSeekだ。JDドットコムやシャオミ、テンセントホールディングス、美団、快手科技、バイドゥ、レノボなどハイテク関連が総じて上昇。アリババは2.8%高、1月安値から50%超も上昇している。来週のアリババやバイドゥ、レノボなどの大手テック企業決算への期待感も広がっているもよう。そのほか、米アップルが早ければ5月にも中国向けiPhoneにAI機能を導入する予定だとの報道や、バイドゥが今後数カ月以内にAIチャットボットの新モデルを発表すると明かしたことも材料視されている。
医療品関連が大幅高。阿里健康信息技術は15%超高、薬明生物技術は8.9%高、京東健康は6.5%高、無錫薬明康徳新薬開発は6.0%高。オンライン医療の平安健康がDeepSeekと既存のAIモデルを組み合わせインテリジェンスをさらに強化すると発表したことが材料視されている。
DeepSeekは中国でテック企業のほか、医療や証券会社、フィンテック企業、ファンドでも急速に普及。DeepSeekのアプリが今月初め1日あたりのアクティブユーザー数(DAU:デイリー・アクティブ・ユーザー)が3000万人を突破、世界のアプリ史上最速を記録した。
豪州株は一時史上最高値をつけた。コアインフレの伸び鈍化を受け来週の豪中銀理事会で約4年ぶりに利下げに踏み切るとの期待が高まっている。これでようやく世界的な金融緩和の波に乗れるようだ。
台湾株は下落、TSMCの下げが嫌気されている。米インテルとTSMCが工場提携の可能性について議論しているとの報道が伝わっているが、TSMCにとってデメリットが多いようだ。TSMCとインテルは設計や製造システムが根本的に異なるうえ、技術移転契約はTSMCの戦略にそぐわないため2社の合弁事業は成功しない可能性が高いという。TSMCは2.3%安、今月3日以来の安値をつけている。
インド株は上昇。トランプ米大統領はきのうの米印首脳会談について、インドとの関係は過去最高だ、インドと米国のために素晴らしい貿易協定を結ぶつもりと述べた。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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