アジア株は上昇 トランプ相互関税実施は早くとも4月で安堵感、交渉の余地残す 香港株大幅反発
アジア株は上昇 トランプ相互関税実施は早くとも4月で安堵感、交渉の余地残す 香港株大幅反発
東京時間11:09現在
香港ハンセン指数 22164.21(+349.84 +1.60%)
中国上海総合指数 3333.22(+0.74 +0.02%)
台湾加権指数 23198.19(-201.22 -0.86%)
韓国総合株価指数 2592.53(+9.36 +0.36%)
豪ASX200指数 8582.50(+42.55 +0.50%)
アジア株は台湾を除いて上昇。
トランプ米大統領は公平を期すため相互関税を課すことを決定。ただ、早ければ4月としており、すぐには実施されないことから市場には安堵感が広がっている。トランプ氏は4月の相互関税までに貿易相手国に対し交渉の機会を与えるようだ。また、トランプ氏は中国と非常にいい関係を築くつもりだ、ロシア・ウクライナ戦争終結に協力してくれると思うとコメントしており、米中関係改善も期待されている。
香港株は大幅反発、ひとまずトランプ相互関税に対する懸念が和らいでいる。引き続きDeepSeek人気で、JDドットコムやシャオミ、テンセントホールディングス、美団、バイドゥ、レノボなどハイテク関連に買いが集中している。また、来週のアリババやバイドゥ、レノボなどの大手テック企業決算への期待感も広がっているもよう。アリババは1.9%高、1月安値から50%超も上昇している。
DeepSeekは中国でハイテク企業のほか、証券会社やフィンテック企業でも急速に普及しているもよう。中国の調査会社によるとDeepSeekのアプリが今月初め1日あたりのアクティブユーザー数(DAU:デイリー・アクティブ・ユーザー)が3000万人を突破、世界のアプリ史上最速を記録したもよう。
豪州株は史上最高値をつけている。来週は豪中銀理事会が予定されている。コアインフレの伸び鈍化を受け4年ぶりに利下げに踏み切るとの期待が高まっている。これでようやく世界的な金融緩和の波に乗れるようだ。
台湾株は0.86%安、TSMCの下げが嫌気されている。米インテルとTSMCが工場提携の可能性について議論しているとの報道が伝わっているが、アナリストらはTSMCにとってデメリットが多いと指摘。TSMCとインテルは設計や製造システムが根本的に異なる。技術移転契約はTSMCの戦略にそぐわないため2社の合弁事業は成功しない可能性が高いという。TSMCは2.1%安、今月3日以来の安値をつけている。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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