シュレジンガー元独連銀総裁が死去、100歳
1990年代に独連銀の総裁として、旧東西ドイツの統合で加速したインフレと闘い、金融政策を巡る緊張を招いたヘルムート・シュレジンガー氏が死去した。100歳だった。同氏は23日に死去したとドイツ連銀が27日に文書で発表した。
ナーゲル総裁は「シュレジンガー氏の行動は常に金融の安定維持を目指した明白かつ一貫した方針に基づいていた」と称賛。「41年に及んだドイツ連銀での貢献には、マルクを世界有数の安定通貨にしたほか、欧州通貨制度(EMS)の安定を築いた功績が含まれる」と指摘した。
東部の州がマルクを採用した後、ドイツは4%を超えるインフレに見舞われた。ドイツ連銀はシュレジンガー氏が総裁に就任した1年目に政策金利を3回引き上げた。
自国通貨をマルクにペッグしていた近隣諸国は、景気刺激策としての金融緩和を同氏に要請。ビジネスウィーク誌は1991年、同氏を「筋金入りの金融タカ派」と評した。
執筆者 : MINKABU PRESS
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