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ドル円は下に往って来いの展開 米PPI後に151円台に一時下落する場面も=NY為替概況

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ドル円は下に往って来いの展開 米PPI後に151円台に一時下落する場面も=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は下に往って来いの展開が見られた。この日の11月の米生産者物価指数(PPI)を受けて、為替市場はドル売りの反応を示した。PPI自体は予想を上回る内容で食品価格の上昇が影響したが、米国債利回りが低下するなど、やや意外な反応も見せていた。

 航空運賃が2.1%下落し、医療サービスは概ね変がなかったことから、FRBが参照している来週のPCEデフレータに若干の下方修正が加えられる可能性があるとの見解も聞かれた。同時刻に発表になった新規失業保険申請件数が予想を大幅に上回ったことも影響した可能性もありそうだ。来週のFOMCでの利下げ期待にも変化がなく、CMEが公表しているフェドウォッチでも98%の確率で0.25%ポイントの利下げを見込んでいる。

 ただ、前日の米消費者物価指数(CPI)とあわせて、依然インフレの兆候は残っており、来年初頭の金利据え置き観測も台頭。動きが一巡するとドルは買い戻しが強まり、ドル円も序盤の下げを戻している。

 ユーロドルは方向感のない値動きを続け、1.05ドルを挟んで上下動していた。ただ、終盤になるとドル買いが優勢となり、1.0465ドル付近に値を落とす展開。

 本日はECB理事会の結果が公表され、大方の予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施した。ECBは声明から「必要な限り十分な長期間金利を維持」というコミットを削除したが、市場の追加利下げへの期待を追認する内容ではあった。

 後半にはECB理事が向こう2回の理事会で0.25%ポイントずつの利下げを見込んでいるとの観測報道も流れるなど、来年も引き続き利下げ継続への期待は根強い。

 きょうのポンドは対ドルのみならず、対ユーロでも下落。ポンドドルは本日の下げで200日線から下放れしたほか、21日線にも一気に顔合わせした。本日はポンドに関する材料が特になく、ECB理事会を通過したこともあり、これまでの対ユーロでのポンド買いにまき戻しが出ているほか、対ドルでも売りが加速した格好。

 明日は10月の月次GDPが発表される。9月は前月比で予想外のマイナス成長となったが、今回は0.1%のプラス成長が見込まれている。同時に10月の鉱工業生産指数も発表され、前回の低下から今回は上昇が見込まれている状況。いずれにしろ、来週の英中銀の据え置き期待に変化はないものと見られる。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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