ドル円の下げきつい 154円台前半まで下げ幅拡大=NY為替
きょうの為替市場でドル円の下げがきつく、154円台前半まで下げ幅を広げている。東京時間につけた本日高値156.75円から2円50銭ほど急落している。欧州通貨が下落しており、クロス円が下落する中、ドル自体は上昇しているものの、それ以上に円高がドル円を圧迫している模様。
きょうの日本のGDPを受けて12月の日銀の利上げ観測が再び高まっていることも円を買いやすくしているのかもしれない。実質賃金は依然マイナスではあるものの、GDPでは個人消費の底堅さが見えていた。毎月勤労統計の基本給にあたる所定内給与も前年比2.6%上昇と、32年ぶりの高い伸びを示し、次の春の春闘でも力強い声が聞こえている。
ただ、日銀が追加利上げを実施したとしても日米の金利差は大きく、ドル高の流れが当面続くようであれば、ドル円の下値も限界が見られる。
再びドル円が本格的に下値を試すとすれば、地政学は別として、実際にトランプ政権が誕生し、警戒したほど米インフレに再燃の兆しが出なければ、ドルロングは自然に解消されて行き、ドル円も勢いが停滞して行く可能性はある。
また、トランプ次期大統領がドル高を許容するかの問題もありそうだ。
USD/JPY 154.12 EUR/JPY 162.61
GBP/JPY 194.66 AUD/JPY 99.63
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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