【これからの見通し】海外市場では静かな取引が想定される、米金融当局者発言を確認
【これからの見通し】海外市場では静かな取引が想定される、米金融当局者発言を確認
東京・アジア市場はリスク動向が落ち着いている。中国の利下げは想定内との反応。上海株は上昇も上げ幅縮小。香港株は調整売りに押されている。金相場は最高値更新の動き。原油相場は上値重く揉み合い。為替市場ではドル円は149円台前半から半ばでの振幅。ユーロドルは1.08台半ば後半での上下動。ユーロ円は162円台半ばから前半へとやや軟化する動き。おおむね、先週からの見慣れた水準で推移している。
このあとの海外市場では静かな取引が続きそうだ。経済指標の発表予定は、米景気先行指数(9月)が発表される程度だ。市場予想は前月比-0.3%と前回の-0.2%から引き続き弱含む見込み。ただ、市場では一連の強い経済統計を受けて、年内の会合では25bpの通常ペースでの利下げが想定されている。さらに強い結果が相次ぐようだと、1回の利下げ休止の可能性も取りざたされているようだ。きょうの景気先行指数に対する市場反応は軽微にとどまることが想定される。
発言イベント予定は比較的多い。欧州では シムカス・リトアニア中銀総裁の会見が予定されている。ECB理事会を通過した後で、今週はラガルド総裁をはじめとしたECB当局者の発言予定が相次ぐ。また、きょうはFRB当局者の予定が多い。ローガン・ダラス連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁などの講演や討論会出席が予定されている。ただ、上記のように米利下げ観測が落ち着く中では、市場を揺り動かすような発言内容は出にくいだろう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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