【これからの見通し】ドル買いの流れ続くか、きょうは米生産者物価指数発表
【これからの見通し】ドル買いの流れ続くか、きょうは米生産者物価指数発表
今週はドル買いの流れが続いている。米FOMCで今後の大幅利下げについて否定的な姿勢が示されたことや、先週末の米雇用統計が予想外の強さを示したことが、市場での11月大幅利下げ観測を打ち消している。昨日の米消費者物価指数は市場予想を若干上回ったが、同時刻に発表された新規失業保険申請件数が予想以上の増加を示したことがドル売りを誘った。しかし、ドル高の流れを反転させるほどのインパクトは見られず、現在に至っている。
この後の海外市場では生産者物価指数(PPI)(9月)が注目される。同時刻に発表される米経済指標は無く、インフレの強弱に市場は素直な反応を見せそうだ。市場予想は前年比+1.6%と前回+1.7%から若干の伸び鈍化を見込んでいる。コア前年比は+2.6%と前回+2.4%からインフレ加速となる見込み。前月比は+0.1%と前回の+0.2%から鈍化、コア前月比は+0.2%と前回+0.3%からの鈍化予想。コア前年比がどの程度の上昇を見せるのかがポイントとなりそうだ。インフレ鈍化の基本シナリオのなかで、やや踊り場状態となりそうだ。
その後には、ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(10月)が発表される。市場予想は71.0と前回の70.1からの上昇が見込まれている。現状、先行きのいずれも上向く予想となっている。週末調整も想定されるが、今週のドル高傾向は維持されそうだ。
その他の経済指標発表は、カナダ雇用統計(9月)、カナダ住宅建設許可(8月)ドイツ経常収支(8月)などが予定されている。カナダ失業率は6.6%と前回並み水準にとどまる予想となっている。
発言イベント関連ではホルツマン・オーストリア中銀総裁、グールズビー・シカゴ連銀総裁、ローガン・ダラス連銀総裁、ボウマンFRB理事などの講演やイベント参加が予定されている。また、米企業決算が始まっており、きょうはJPモルガン、ウェルズファーゴ、ブラックロックなどの金融大手が注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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