ドル円、143円台後半に戻す 上値は重い雰囲気の中で21日線を維持できるか注目=NY為替序盤
きょうのドル円はNY時間にかけて戻り売りが優勢となり143円台前半に伸び悩んだものの、NY時間に入ると買戻しも見られ、143円台後半に戻している。先週のFOMCや日銀決定会合を受けて一時140円を割り込んでいたドル円は144円台半ばまで買い戻されていた。しかし、下向きのトレンドが形成されている中で上値では戻り待ちの売りも出て145円台には躊躇していたようだ。
先週のFOMCの大幅利下げを受けて、市場では米経済のソフトランディング期待が高まっている。米株式市場ではダウ平均が終値ベースでの最高値を更新する中、ドル円も買い戻しが強まった。加えて日銀の植田総裁が決定会合後の会見で、追加利上げに慎重姿勢を示したと受け止められたこともドル円の買い戻しをフォローしていた。
しかし、今後は日米の金利差が縮小するとの観測から上値は依然として重い。先週の買戻しで21日線の水準を回復してきたが、目先はその水準を維持できるか注目される。本日の21日線は143.45円付近に来ている。
なお、先ほどカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の発言が伝わり「今後は小幅なステップ見込む」と述べていたほか、ボスティック・アトランタ連銀総裁は「0.50%ポイントの利下げは今後の動きを固定するものでない」と述べていた。いまのところ市場では、11月、12月の0.25%ポイントずつの利下げで予想コンセンサスが形成されているようだ。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。
23日(月)
144.75 (5.0億ドル)
144.85 (5.0億ドル)
25日(水)
142.45 (22.5億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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