ドルに買い戻し 米新規失業保険申請件数が誘発との指摘も＝ＮＹ為替

　ＮＹ時間に入ってドルの買い戻しが出ており、ユーロドルやポンドドルは伸び悩む動きを見せている。朝方発表になった米新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、５月以来の低水準となったことがドルの買い戻しを誘発しているとの指摘も出ているようだ。

　米新規失業保険申請件数は求人数の減速にもかかわらず、雇用市場が引き続き健全なことを示唆。労働需要は冷え込んでいるものの、失業保険申請件数は過去数カ月に渡って抑制された水準に留まっている。

　パウエルＦＲＢ議長は前日のＦＯＭＣ後の会見で、労働市場は依然底堅いと述べる一方、ＦＲＢはこれまでのインフレから軸足を雇用に移していることを示唆していた。パウエル議長は利下げは急がない姿勢も強調していたが、市場では年内にもう一段の大幅利下げへの期待も高めている。ただ、本日の米新規失業保険申請件数からすれば、ＦＲＢが利下げを急ぐ必要はないことが示されており、それはドル買いのシナリオではある。

USD/JPY　143.06　EUR/USD　1.1127　GBP/USD　1.3236

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美