【これからの見通し】月末週特有のつかみどころのなさ、次のイベントまで待ち姿勢
【これからの見通し】月末週特有のつかみどころのなさ、次のイベントまで待ち姿勢
今週は月末週とあって、いまひとつつかみどころのない相場展開となっている。先週末のパウエル発言を受けてドル売りが強まったが、週明け東京午前にドル円が143.45レベルをつけたあとは、下げ一服となっている。中東情勢などを受けて原油価格が上昇と、リスク警戒の動きもみられたが、その流れも続かず。
市場の焦点は9月の米利下げ幅が25bpにとどまるのか、もしくは50bpを敢行するのかとなっているようだ。現時点では、米大統領選を前にした忖度もあって、25bpにとどめるとの見方が優勢だ。しかし、米ファンダメンタルズ次第では状況は一変する可能性があり、注意したい。
本日は米住宅価格指数(6月・第2四半期)、米S&Pケースシラー住宅価格(20都市)(6月)、米コンファレンスボード消費者信頼感指数(8月)米リッチモンド連銀製造業指数(8月)などの発表が予定されている。このなかでは消費者信頼感指数が注目されそうだ。市場予想は100.9と前回の100.3から小幅に上昇する見込みとなっている。ただ、市場の注目度は比較的低く、ドル相場の流れにとっての決定打とはならないだろう。
木曜日には米GDP改定値(第2四半期)が発表されるが、速報値からの乖離が大きくない限りは目立った反応は期待できないか。今週末には米金融当局が注目するインフレ指標、PCEデフレータが発表される。市場予想は前年比+2.6%と前回の+2.5%から若干の上昇が見込まれている。ただ、今月の米PPIやCPIに対する市場反応を見た限りでは、かなりの乖離した結果でなければ穏当に通過することが想定されよう。やはり、次週の米雇用統計待ちとなりそうだ。
発言イベント関連では、クノット・オランダ中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁などの講演が予定されている。また、英国ではスターマー英首相の演説が予定されている。ECB当局者は夏季休暇モードから仕事モードへと転じ始めてきている。クノット、ナーゲル両氏ともタカ派で知られるが、9月ECB理事会での利下げ見通しの強さを知る良い機会となるかもしれない。その他の材料としては、米2年債入札(690億ドル)が実施される。米企業決算では、ノードストロムが注目される。ただ、決算関連では市場はあすのエヌビディアの結果が待ち望んでいる状況だ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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