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全体的にドル売り継続も、ドル円は146円台半ばまで買い戻し=NY為替概況

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全体的にドル売り継続も、ドル円は146円台半ばまで買い戻し=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、全体的にはドル売りが続く中でも、ドル円は146円台半ばまで買い戻されている。ロンドン時間の朝方には145円台前半まで下落していた。相変わらずボラティリティの高い相場展開が続いているが、150円からは再び遠ざかる値動きとなっている。

 今週は23日金曜日に植田日銀総裁が衆参両院の財務金融委員会に閉会中審査に出席をするほか、その日の日本時間の夜にはパウエルFRB議長がジャクソンホールで講演を行う。現在は落ち着いているが、前回の日銀の利上げをきっかけに円キャリー取引の急激な巻き戻しと世界同時株安が発生したことから、日銀も行動には慎重になっているものと見られている。ただ、海外勢中心に日銀の利上げ見込む声は根強く、遅れはありそうだが、日銀は利上げ姿勢の頓挫は避けたいはずだと見ているようだ。

 一方のFRBだが、9月FOMCでの利下げ期待は温存されているものの、0.50%の大幅利下げについては可能性を大きく後退させている。市場は今週のジャクソンホールでは金融政策のヒントを期待している。市場はFRBの9月利下げを完全に織り込んでいるが、一時期高まった0.50%ポイントの大幅利下げへの期待は後退している状況。

 ユーロドルは上げ幅を拡大。NY時間に入って買いが加速し、1.10ドル台後半まで一気に上げ幅を広げ、年初来の高値を更新した。今週は4-6月期(第2四半期)の労使交渉での妥結賃金がECBから公表される。第1四半期は伸びが加速していたが、第2四半期もその流れに変化がなく、強めの数字が出るようであれば、9月のECBの利下げ期待に一石を投じるかもしれない。短期金融市場では9月利下げを完全に織り込んでいる。

 ポンドドルも上値追いが続き、1.30ドル台の回復をうかがう展開が見られた。7月高値が1.3045ドルに来ており、目先の上値メドとして意識される。

 一部からは、最近の英経済の底堅さはポンドを強力に支援するはずだとの見方が出ている。英経済指標は好結果が相次いでいるが、堅調な雇用指標とインフレ軟化という組み合わせは、ポンド建て資産全体にとって大いに好材料であり、ポンドは他のG10通貨に対して一段と傑出した存在となっているという。

 一方、英中銀も追加利下げを急ぐ必要性は低い。コアインフレとサービスインフレの両方が高水準を維持しており、経済指標の改善もあって、英中銀はより柔軟なアプローチができるという。短期金融市場でもFRBやECBとは違って英中銀は追加利下げを見送ると見られている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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