ドル円は158円手前まで一時上昇 根強い円安がドル円の下値をサポート=NY為替序盤
きょうのNY為替市場、ドル円は上値追いが続いており、158円手前まで一時上昇している。ドル自体は方向感のない値動きとなっているものの、根強い円安がドル円の下値をサポートしている。ただ、以前ほどドル高の勢いがないことから、160円を試しそうな雰囲気まではまだない。
先週のFOMC、日銀、米インフレ指標を通過して、ドル円は底堅く推移している。FOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)は3月の年内3回から1回に下方修正され、予想通りのタカ派への変更ではあったものの、市場は年内2回の利下げ期待を織り込んでいる。鈍化期待を示唆した米インフレ指標の方に市場は重点を置いているようだ。
一方、日銀は国債購入減額の方針こそ示したものの、今回は具体策の発表は見送った。7月の決定会合で発表するとしている。追加利上げについても何もヒントを示さなかった。海外勢中心に日銀の正常化期待が高まっているが、今回の決定は予想通りではあったものの、物足りなかった模様。
春闘での賃金引上げ発表以降、中小企業を含めた全体の賃金動向とその持続性、そして個人消費に好影響が出ているのか何も確認できていない。そのような中で、日銀も正常化の方向性は示しているものの、慎重姿勢を堅持しているようだ。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は157.50円に観測。
17日(月)
157.50 (7.7億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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