円買いとユーロ売りが先行も次第に一服、ドル相場底堅い=ロンドン為替概況
円買いとユーロ売りが先行も次第に一服、ドル相場底堅い=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、円買いとユーロ売りが先行したが、次第に一服している。総じてドル相場の底堅い動きが目立っている。ロンドン早朝にはドル円が157円台割れへと下落。安達日銀審議委員が「円安の政策対応、中長期の予想インフレが上振れれば考える」としたことに反応した。しかし、すぐに157円台に買い戻されている。米10年債利回りは4.56-4.57%付近に高止まりしており、ドル買い圧力が根強い。ユーロドルは1.08台後半から前半へと下落。一連の5月ドイツ各州ごとの消費者物価指数で前月比が横ばいもしくは+0.1%に低迷したことがこの後の全国版の数字の下振れを想起させていた。ユーロポンドが節目の0.8500レベルを下回りストップを巻き込んで売られる動きもみられた。ただ、次第にその動きは落ち着き0.85台を回復している。ポンドドルはユーロドルとは逆に1.27台後半に買われたあと、1.27台前半へと下押しされている。欧州株が軟調に推移しており、クロス円は上値重く推移。ただ、ユーロ円は170円台後半から前半へと下落したあとは、半ばへと下げ渋り。ポンド円は200円台での上下動。リスク動向に敏感な豪ドル円が軟調だが、104円台は維持している。
ドル円は157円台前半での取引。東京午前の157.40近辺を高値に上値を抑えられている。ロンドン早朝には一時156.92近辺まで下落した。安達日銀審議委員が「円安の政策対応、中長期の予想インフレが上振れれば考える」としたことに反応した。その後は再び157円台前半へと買い戻されている。米債利回りが小幅に上昇、日米金利差相場が根強くドル円を下支えとなっているもよう。
ユーロドルは1.08台前半での取引。東京早朝の1.0860近辺を高値に、ロンドン早朝には1.0829近辺まで下落した。一連のドイツ各州の消費者物価指数で前月比が伸びを欠いたことに反応していた。その後は1.08台前半から半ばで揉み合っている。ユーロ円は東京午前の170.80近辺を高値に、ロンドン序盤にかけては170.17近辺まで下押しされた。その後は170円台半ばで推移している。対ポンドではユーロ売りが先行も、その後は買い戻されている。
ポンドドルは1.27台前半での取引。ロンドン朝方につけた1.2772近辺を高値に、その後は軟調に推移。足元では1.2730台へと軟化している。ポンド円は東京午前の200.74近辺を高値に、ロンドン早朝の200.14近辺を安値とするレンジ。足元では200円台前半で推移している。ユーロポンドは0.85付近で下に往って来い。朝方は0.8500の節目を割り込むと0.8484近辺まで安値を広げた。その後は0.85台を回復している。このところ、ユーロ売り・ポンド買いが優勢だが、節目水準をつけたあと買戻しが入る格好となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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