【これからの見通し】日銀が国債購入額を減額、海外勢の反応を見極め
【これからの見通し】日銀が国債購入額を減額、海外勢の反応を見極め
週明けの東京市場では、日銀が国債購入額の減額を発表し、一時円高の反応が広がる場面があった。ドル円は朝方に155.96近辺まで高値を伸ばしたあと、発表を受けて155.50台まで急落。しかし、その後は次第に買い戻されて155.90付近まで戻す動きとなった。
市場では、日銀が円安をけん制する意味合いで今回の発表を行ったとの見方がでている。ただ、昨今の円安相場の背景には日米金利差がある。本邦債券利回りの変動幅はその流れを覆すほどの動きとはなっていないようだ。円安措置には、根本的には政策金利の引き上げが望まれるところだ。今回の措置に対して、海外勢がどの程度の反応を示すのかを見極める必要があろう。
あとは、日銀関係者などからの発言・コメント報道にも念のため注意しておきたい。タカ派の内容に傾くようだと、国債減額の効果を後押しすることも想定される。
この後の海外市場で発表される経済指標は、トルコ経常収支(3月)、インド消費者物価指数(4月)、カナダ住宅建設許可(3月)、ドイツ経常収支(3月)など。明日の米生産者物価指数や明後日の米消費者物価指数発表が注目されるなかで、きょうは材料難となっている。
発言イベント関連では、ジェファーソンFRB副議長とスター・クリーブランド連銀総裁の対談が予定されている。両氏からは、これまで利下げに慎重な発言がみられており、ドルのサポート材料となりそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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