FRB、早ければ6月にも大幅利下げとの大胆な見方も
最近の市場コンセンサスのタカ派的なシフトに逆らい、FRBは早ければ6月にも0.50%ポイントの大幅利下げに踏み切るとの見方が一部のエコノミストから出ている。11月の米大統領選挙を控え、FRBが金融緩和を前倒しすると考えているという。年内の利下げは計1.50%ポイントと予想しており、これは現在の市場が織り込んでいる利下げ幅の2.5倍に相当する。
先週末の米雇用統計を初めとする一連の堅調な米経済指標と、利下げは必要ないかもしれないとのFOMC委員のコメントが、緩和期待の見直しを促し、米国債利回りを4カ月ぶり高水準まで押し上げている。しかし、クレジットカードの延滞率や中小企業の信用コストなどの指標が年内の景気悪化を示唆しており、経済は見かけほど強くないという。
「市場はより大きな利下げの可能性を軽視している。表面的には経済が引き続き底堅いように見えるが、これはまだ非常に脆弱な回復であることを示唆するものが多い」と語った。
3%近くまで低下したインフレ率と、これほどの高い政策金利は相いれないと主張。また、11月の米大統領選が市場の見込みよりも大きな1回の利下げ幅を当局に促すと見ているという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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