ドル円、本日も151円台で膠着 介入警戒と米国債利回りに挟まれる=NY為替概況
ドル円、本日も151円台で膠着 介入警戒と米国債利回りに挟まれる=NY為替概況
きょうのNY為替市場、本日もドル円は151円台での膠着した展開が続いた。本日はドル高が一服したものの、ドル円は底堅い動きを続けている。米国債利回りが再び年初来の最高水準に達しており、10年債が4.40%付近まで一時上昇していた。ただ、財務省の介入警戒感も強まる中で、152円には慎重な気配が続いている状況。
前日発表の米経済指標も強い内容で、市場は改めてFRBの金利動向を注視している。FRB以上に利下げ期待に弱気になっており、FRBは先日のFOMCで年内3回、計0.75%の見通しを示したが、短期金融市場では0.75%以下で織り込む動きが見られている。6月の利下げ期待に関しても、半々まで確率を低下させている状況。
ユーロドルは買い戻しが出て、一時1.07ドル台後半まで買い戻されていた。上値の重い展開に変化はないものの、下値では値ごろ感の買いも入るようだ。しかし、これまで下値サポートとして機能していた1.08ドルの水準をブレイクしたことで、今度はその水準が上値レジスタンスに変化しているようで、1.08ドル台には慎重になっているようだ。
ドル高の流れから、ユーロドルは軟調な値動きが続く中、今後は1.05-1.10ドルのレンジ相場を見込む声も出ていた。世界的な利下げサイクルが長期的に1.50-2.00%ポイントの緩和をもたらすと市場が予想し続けている限り、1.05ドルの水準は守られるという。一方、ユーロ圏経済の停滞も予想されることから、当面は1.10ドルが上限と見ているが、年後半に成長が回復すれば、このレンジは上方にシフトする可能性があるとも指摘した。
ポンドドルは1.25ドル台後半まで買い戻された。200日線が1.2590ドル付近に来ており、その水準まで戻せるか注目される。今週はポンドを動かす重要なデータや発言の予定が少ない中で、確報値ではあるが、木曜日の英PMIのサービス業および総合の数字が予想を上回れば、ポンドは上に反応する可能性があるとの見方も出ていた。ただ、予想では速報値からほぼ変わらずが見込まれている。
一方、ここに来て英中銀の早期利下げ期待が台頭しており、ECBと同じ6月利下げへの期待が70%程度の確率で織り込まれている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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