【本日の見通し】ドルの下値探る、上院での証言にも注意
【本日の見通し】ドルの下値探る、上院での証言にも注意
ドル円は昨日のパウエル米FRB議長による下院金融サービス委員会での議会証言を受けてドル売りが強まった。議長が今年のある時点での利下げが適切と示した。一方で
インフレ率が持続的に(ターゲットの)2%に向かっているとの確信が深まるまで利下げは適切ではないと、市場の早期利下げ期待については改めて牽制する姿勢を見せた。
議長の利下げについての言及を受けてドル売りが強まり、ドル円は一時149円10銭前後まで下げた。その後少し戻しているが149円台前半で東京朝を迎えた。
直近150円台後半が重く、2月は150円70銭~80銭台で上値を止められた。高値一服感が広がっていることで、ドル売りが入りやすくなっている面がある。今日の市場で149円台後半で売りが出てくるようだと、149円割れが見えてくる。明日の米雇用統計を前にした警戒感もドル売りにつながる。雇用統計は比較的堅調な雇用の伸びが見込まれているが、前回、前々回がかなり強かった分、比較でみると弱い伸びとなる可能性が高く、ドル売りを誘いやすい。
今日の上院銀行委員会での議会証言にも注意。テキストは同じであるが、質疑応答がある為、ほぼ確実に出ると見られる利下げについての質問にどのように発言してくる
のかが注目される。
ユーロドルは上値を抑えていた1.08台後半を超えて1.09台を付けている。1.09台での上値追いの勢いを確認したい。
ドル主導でユーロ円はやや不安定。163円台での買いには慎重姿勢が見られる。
MINKABU PRESS 山岡和雅

執筆者 : MINKABU PRESS
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