東京株式(大引け)=535円安、米株急落や円高を嫌気して利益確定売り
21日の東京株式市場はリスク回避の流れとなり、主力株をはじめ幅広く売りに押される展開となった。前日の米株安でセンチメントが悪化している。
大引けの日経平均株価は前営業日比535円47銭安の3万3140円47銭と大幅反落。プライム市場の売買高概算は13億7002万株、売買代金概算は3兆4482億円。値上がり銘柄数は293、対して値下がり銘柄数は1316、変わらずは50銘柄だった。
きょうの東京市場は、広範囲に売りが広がった。前日の米国株市場では取引終盤に値を崩し、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに10日ぶりに大幅反落となったことで、東京市場でも目先筋の利益確定の動きを誘発する格好に。日経平均は前日まで直近2営業日で900円以上水準を切り上げたこともあり、その反動が出た形だ。米長期金利が一段と低下していることはポジティブ材料ながら、外国為替市場では日米金利差縮小を背景に円買いの動きが活発化し、円高方向に振れたことが輸出ハイテク株や自動車株などを中心に売りを助長した。値下がり銘柄数は1300を上回りプライム市場全体の約8割を占めた。一方、売買代金は、海外投資家がクリスマス休暇で積極参戦していないこともあって3兆4000億円台にとどまり、今週に入って最も低水準だった。
個別では、トヨタ自動車<7203>が売られたほか、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体主力株が安い。ファーストリテイリング<9983>も大きく値を下げている。ソフトバンクグループ<9984>が冴えず、三菱商事<8058>も軟調。また、東洋建設<1890>が急落。アクシージア<4936>、セルソース<4880>なども大幅安に売られた。市光工業<7244>、霞ヶ関キャピタル<3498>などの下げも目立つ。
半面、きょうも群を抜く売買代金をこなしたレーザーテック<6920>が逆行高となり、川崎汽船<9107>も高水準の売買代金で大きく上値を伸ばした。このほか、商船三井<9104>、日本郵船<9101>など海運株は軒並み高。野村マイクロ・サイエンス<6254>が物色人気。スズキ<7269>が買いを集め、資生堂<4911>も買いが優勢だった。アカツキ<3932>がストップ高となったほか、ギフトホールディングス<9279>も値を飛ばした。東邦ガス<9533>も上値を追った。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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