ドル売り先行も次第に一服、調整的な値動き続く ドル円は151円台前半=ロンドン為替概況
ドル売り先行も次第に一服、調整的な値動き続く ドル円は151円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが先行も次第に一服している。前日のNY市場では米小売売上高が予想を上回ったことなどを受けてドル買いが広がった。今日の東京市場でも小幅ながらドル買い優勢となっていた。しかし、ロンドン時間に入ると米債利回りの低下とともに、ドル買いも一服。ドル円は151.43近辺に高値を伸ばしたあとは、151.15近辺まで反落。米10年債利回りは4.52%台から4.48%台まで低下した。ユーロドルは1.0830-40レベルでの揉み合いを上放れると1.0860付近に高値を伸ばしており、東京午前のドル買い・ユーロ売りの動きを消した。ポンドドルはやや上値が重く、1.2377近辺まで一段安となったあと1.24台をかろうじて回復している。ただ、東京市場での下げを戻すには至っていない。ユーロ買い・ポンド売りのフローも入っていた。しかし、足元では米債利回り低下の一服とともに、ドル売りも一巡している。ポンドも対ユーロで買い戻されており、方向感に欠けている。今週は火曜日の米消費者物価指数の伸び鈍化で大きくドルが売られた後、昨日の米小売売上高が予想を上回ったことなどで、ドル買いが入った。ただ、全般的にはドル売りが優勢。ドル円が底堅いのは円売りの動きのようだ。
ドル円は151円台前半での取引。前日NY市場で150円付近から151円台前半へと上伸したあと、東京市場では高止まり状態が続いた。ロンドン序盤にかけては151.43近辺まで小幅に高値を伸ばした。しかし、その後は米債利回りの低下とともに上昇一服。一時151.15付近に押し戻された。ただ、151円の大台は引き続き維持している。
ユーロドルは1.08台半ばでの取引。前日NY市場で1.08台で上下動したあと、東京市場では1.0850付近から1.0830近辺へと下押しされた。1.0830-40レベルでの揉み合いを経て、ロンドン時間に入ると買いが優勢となっている。米債利回りの低下とともに1.0861近辺まで一時上昇。ただ、足元では買いも一服している。ユーロ円は東京午後からの上昇を受けてロンドン序盤に164.30近辺まで買われた。その後は164円ちょうど付近へと押し戻されている。前日の海外市場で買われたあとは、高値圏での取引が続いている。対ポンドではユーロ買いが先行も足元では帳消しとなっており方向性に欠けている。センテノ・ポルトガル中銀総裁は、金利は次第に低下するだろう、としながらもゼロ金利に戻ることは望ましくない、と述べている。
ポンドドルは1.24台前半での取引。前日海外市場からの軟調な値動きを受けて、東京市場でも売りが優勢だった。ロンドン序盤にかけては1.2377近辺まで安値を広げている。その後は、買戻しが入り1.24台に乗せている。ポンド円は東京市場で187.99近辺から187.30付近まで下落したあとは、売買が交錯している。ロンドン時間には187.30台から187.70付近までのレンジ取引となっている。ユーロポンドは買いが先行し、0.8750付近から一時0.8766近辺まで上昇。その後は0.8740台へと反落。方向性に欠ける取引となっている。ややポンド売りが優勢となっており、昨日の英消費者物価指数の伸び鈍化の影響が残っているようだ。グリーン英中銀委員は、昨日のインフレ・データは「良いニュース」だった、と発言。ただ、持続的なインフレには警戒感を示していた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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