ドル円は昨年の介入水準まで上昇 150円まではないとの見方も=NY為替
きょうもドル円は上値追いが続いており、一時145.95円付近まで上昇し、昨年に日本の財務省が実施した介入水準に顔合わせしている。その後は146円を付けることなく伸び悩んでいるものの、下押す気配もなく上値追いの流れは続いている。
市場からは介入警戒も聞こえているが、介入リスクに備えるのはまだ時期尚早との声も多い。少なくとも150円まではないという。昨年と違い、円安に対する日本の政府への圧力は弱まっており、内需が底堅く、原油価格も昨年より下落していることから、政治的圧力は小さいという。
鈴木財務相はきょうも「過度な変動は望ましくない。行き過ぎた動きに対しては適切に対応」との発言を繰り返していたが、口先介入から実際の実弾介入まではある程度期間があり、口先介入を強化し始めたばかりの現在を考えると、少なくともすぐに介入が行われるようなレベルには達していないという。ただ、150円に到達すれば、何らかのアクションが取られるかもしれないとの指摘も聞かれる。
日銀のイールドカーブコントロール(YCC)政策の追加調整も当面は無さそうで、円キャリートレーダーにとってはポジションを再構築する好機だとも指摘している。円キャリー取引は日銀がマイナス金利政策を放棄するまで続く可能性もあるという。
USD/JPY 145.77 EUR/JPY 159.00
GBP/JPY 185.90 AUD/JPY 94.07
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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