【これからの見通し】今週はドル高と円安が際立つ、金融政策スタンスの差が浮き彫りに きょうは米PCEデフレータ
【これからの見通し】今週はドル高と円安が際立つ、金融政策スタンスの差が浮き彫りに きょうは米PCEデフレータ
今週はドル高と円安の動きが際立っている。両面からの支援でドル円は143円台から145円台まで緩やかかつ着実に上昇している。日本政府からは連日、円安けん制発言があり、昨年9月の円買い介入が実施された145円にも到達しているが、大きな調整は入らず。
注目されたECBフォーラムでの植田日銀総裁、パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、ベイリー英中銀総裁による討論会では、日銀の大規模緩和姿勢と、その他中銀の金融引き締め継続姿勢の対比がより一層鮮明となった。植田総裁はジョークを交える余裕をみせており、市場に緩和継続が揺るぎないとの印象を与えたようだ。
また、一連の米経済指標の強さがドル高圧力となり、特に週後半にはドル買いの動きが強まっている。ドル円の上昇とともにユーロドルは1.09台から1.08台へ、ポンドドルは1.27台から一時1.26台割れまで下落している。きょうは東京都区部消費者物価の伸びが落ち着いたことが、日銀の緩和継続の長期化観測につながった面もあったようだ。
そして、きょうは米個人所得・支出(5月)、米PCEデフレータ(5月)、米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(6月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(6月)など一連の米経済指標が発表される。特に、米金融当局が重視するPCEデフレータの結果が注目される。市場予想は前年比+3.8%と前回の+4.4%から伸びの鈍化を想定する一方、コア前年比は+4.7%と前回並みの水準を維持する見込み。根強いインフレ圧力が継続することが想定されている。
きょうは目立った金融当局者らの講演イベントは予定されていない。市場にはECBフォーラムを通過したことで、当面の材料は出揃ったとの感もありそうだ。
この後のロンドン欧州市場では、ドイツ雇用統計(6月)、ユーロ圏失業率(5月)、ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(概算値速報)(6月)などが発表される。ユーロ圏消費者物価指数は前年比+5.6%と前回の+6.1%から伸びが鈍化する予想も、コア前年比は+5.5%と前回の+5.3%から伸びが加速する見込みだ。ECB当局者が気にしているコア指数の結果が注目される。
そして、週末を控えた薄商いもあってドル円の値動き次第では日本政府の介入示唆、レートチェックなどの可能性がある点は念頭に置いておきたい。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。