ドイツの製造業受注の回復が長く続くとは考えにくい＝ＮＹ為替

　きょうのＮＹ為替市場はリスク回避の雰囲気も広がる中で、ユーロ円は１４３円台前半に伸び悩んでいる。前日の上げで１００日線はサポートされていたものの、２１日線の水準には上値を止められている状況。基本的には１０月下旬以降の下げトレンドが続いている。

　ロンドン時間に発表された１０月のドイツ製造業受注は前月比０．８％増と、予想以上の回復を示した。しかし、明らかに減少傾向にあるトレンドを変えるまでには至らないという。１０月の数字は前回の大幅減の反動があり、より不安定な大口の受注も異常に多かったため、ポジティブに受け止めるべきでないという。

　多くの企業が非常に高水準の受注残を維持しており、以前ほど強く生産に影響することはないが、エネルギー価格高騰で、エネルギー多消費型産業の生産はさらなる縮小も懸念され、受注も今後数カ月間は減少傾向が続く可能性があるという。

EUR/JPY　143.43　USD/JPY　136.75　EUR/USD　1.0489

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美